メルフロンティア資金調達
2020-10-16 12:00:07
メルフロンティアが1.4億円の資金調達を実現し医療機器開発を加速
メルフロンティアが目指す医療機器革新
メルフロンティア株式会社は最近、シードラウンドで1.4億円の資金調達を成功裏に完了しました。この資金は、彼らが開発中の生分解性マグネシウム合金を活用した医療機器の製品化を推進するために使用されます。事業の中心となるのは、入院手術の際に使用される骨固定スクリューです。
生分解性マグネシウム合金の特性
メルフロンティアの製品は、独自の加工技術に基づく生分解性マグネシウム合金を使用しています。この合金は、体内での信頼性を持ちながら、時間をかけて徐々に分解・排出されるため、手術後に金属を残すリスクを軽減します。現在、多くの医療現場では、ステンレス等の金属製スクリューが骨折治療に使われていますが、施術後数か月で再手術による金属の抜去が必要になるケースがありました。特に成長期の小児患者にとって、これは大きな負担です。
骨固定スクリューの開発背景
メルフロンティアは、2018年から研究開発法人医療研究開発機構(AMED)による医工連携イノベーション推進事業の支援を受け、骨固定スクリューの開発を進めています。このスクリューは、骨折の治癒を助けることで、患者に安心を提供し、再手術のリスクを排除することを目指しています。
新たな製品群の展望
メルフロンティアの取り組みは、骨固定スクリューに留まらず、第二号製品である大腸縫合ステープルの開発にも進展しています。2019年には小笠原科学技術振興財団や広沢技術振興財団からの助成金を受けており、今後は腹部外科の分野でも活躍が期待されています。
加えて、メルフロンティアは、SRDHDとの業務提携を通じて、国産の生体吸収性医療機器の製品化をさらに加速させる方針です。これにより、メルフロンティアは医療業界における技術革新を牽引し、より多くの患者に貢献できるでしょう。
サポート体制の整備
メルフロンティアは、2017年に設立された産業技術総合研究所(産総研)由来のベンチャー企業です。産総研からの技術支援を受けることで、同社は革新的な医療材料の開発に取り組んでいます。彼らは、産総研技術移転ベンチャーとして、確かな支援を背景に、国産の医療機器に特化した研究開発を行っています。
地域経済への貢献
そして、筑波銀行が運営するつくば地域活性化ファンドは、イノベーションを生み出すメルフロンティアの活動を支援しています。地域経済の活性化という目標に向けて、アーリーステージの企業に対して幅広い投資を行っています。
結論
メルフロンティアの進化する技術と、地域の支援を受けた医療機器の開発は、日本の医療界に新たな選択肢をもたらすでしょう。その革新性と将来性には、十分な期待が寄せられています。生体吸収性マグネシウム合金がもたらす新しい医療体験が、これからの患者に癒しと希望をもたらす日も近いかもしれません。
会社情報
- 会社名
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メルフロンティア株式会社
- 住所
- 東京都文京区西片一丁目7番10号
- 電話番号
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