株式会社学情が実施した2026年3月卒業予定の大学生・大学院生に対するアンケート調査で、初任給に関する興味深い結果が出た。
調査では、初任給を引き上げる企業や、専門性や能力に応じて初任給を設定する企業について、「志望度が上がる」と回答した学生が9割を超えたことが明らかになった。
学生からは、「専門性や能力、学んできたことが初任給に反映されるのは嬉しい」「自分の今までの頑張りを評価してくれていると感じる」「給与が高い企業は、他の面でも働きやすい環境が整備されていると思う」「初任給を引き上げる企業には、成長性を感じられる」といった声が寄せられた。
さらに、学生が適正だと感じる初任給の金額についても上昇傾向が見られた。
「初任給はどの程度が適正だと思いますか?」という質問に対し、「月収25~29万円」と回答した学生が44.1%に上り、前年比で6.0ポイント増加した。
これは、初任給を引き上げる企業が増加していることや、物価高騰の影響を反映していると考えられる。
今回の調査結果から、企業は、新卒の採用競争において、初任給水準の見直しや、能力に応じた評価制度の導入を検討する必要があることがわかる。学生の志望度を高めるためには、単に給与水準を上げるだけでなく、働きやすい環境や成長機会を提供することが重要となる。