東北の水産業に新たな風を吹き込む株式会社ヤママサの新体制

株式会社ヤママサの新しい挑戦

1950年に創業した株式会社ヤママサ（本社：宮城県塩竈市）は、国内輸入タラの約10％を手掛ける水産加工のリーダー企業です。最近、Three Sun株式会社（東京）の傘下に加わり、経営体制が新たに刷新されました。これに伴い、立花陽三氏が代表取締役に、森雄大氏が広報部長に就任しました。この新しい体制が、今後の同社にどのような影響をもたらすのか、注目されています。

新体制の意義

立花陽三氏は、これまで債券営業や戦略投資部門のマネージングディレクター、そして野球チームの代表取締役社長を歴任してきた経歴を持つ人物です。彼の豊富な経験が、ヤママサの成長をさらに加速させると期待されています。一方、森雄大氏は、東北楽天ゴールデンイーグルスの元選手であり、スポーツ界から企業に転身した注目の人材です。彼の知名度と情熱が、会社のコミュニケーション戦略に新たな風を吹き込むことでしょう。

塩釜港とのシナジー戦略

ヤママサは「廻鮮寿司塩釜港」という新しいブランドを運営する株式会社塩釜港と連携し、東北の水産ビジネスに新たな価値を見出すとかんがえています。特に、三陸の新鮮な魚を材料に利用し、消費者へ素晴らしい品質の商品を提供することを目指します。

この連携の第一弾として、2つの新商品が発表されました。まず一つ目は、三陸産の魚と地元仙台みそを用いた煮魚と魚漬シリーズです。既に多くの賞を受賞しているこのシリーズは、保存料や着色料を一切使用せず、素材を重視した手作りの品で、廻鮮寿司の店舗やオンラインでの販売が決定しています。

- 金華さば仙台みそ煮 (税抜550円)
- 三陸産あなご飯 (税抜750円)
- 銀鱈みりん漬 (税抜900円)
- 紅さけ西京漬 (税抜780円)

二つ目は、塩釜港の看板商品であるマグロを利用した定期便サービスです。CAS凍結技術を駆使し、毎月異なる種類のマグロが家庭に送られるサービスで、鮮度と美味しさが保たれたマグロを楽しむことができます。これにより、全国の家庭で四季折々の味を感じてもらうことができます。

地域資源の活用と未来への展望

ヤママサと塩釜港の提携は、単なる企業間の連携を超えて、地域資源を活用した革新的商品開発を促進し、東北の魅力を全国および国際的に発信することを目指しています。立花氏は、「地域資源を大切にしながら、新しい価値を創造していくことが重要です」と語ります。

今後も、名実ともに地域の水産業をリードするヤママサが、塩釜港との協力を通じてどのように発展していくのか、ますます目が離せません。