貸切バス運賃の見直し、運転者の賃金引上げへ向けて新たな一歩

貸切バス運賃の見直しと運転者の賃金引上げ

国土交通省は、2023年9月26日に貸切バスの新運賃・料金を公示しました。この決定の背景には、バス運転者の確保が急務であるという現状があります。実際、運転者の平均給与は全産業の平均を下回っており、その結果、運転手不足が深刻化しています。

運賃・料金見直しの背景

運転者の担い手不足を解消するためには、彼らの給与水準を引き上げることが不可欠です。国土交通省は、バス運転者の給与を全産業平均水準まで引き上げるため、その原資を確保するべく新たな運賃・料金を定めました。これにより、運転者が待遇改善を実感できるようになることを目指しています。

新運賃適用のスケジュール

新運賃・料金が適用されるスケジュールは以下の通りです。

- 9月26日: 地方運輸局長が基準額を公示。
- 11月1日まで: 貸切バス事業者が新運賃を適用開始。

さらに、貸切バス業者は9月26日から10月24日までの間に運賃の変更を届出する必要があり、届出日以降、11月1日までの任意の日から新運賃を適用することが可能です。これは各地域の経済状況や事業者の経営状況に応じた柔軟な対応を促進することにもつながります。

経過措置について

新たな運賃・料金の実施日以前に運送の引受を合意した場合、契約締結の実施日が新運賃適用日以降でも、旧運賃での適用が認められることが定められています。この際、貸切バス事業者は運送引受書に旧運賃を適用した旨を明記する必要があります。

お問い合わせ先

新運賃・料金に関する詳細は、国土交通省物流・自動車局旅客課までお問い合わせください。電話番号は03ｰ5253ｰ8111で、内線41452が担当者になります。

この新たな運賃見直しが、バス運転者の賃金向上や業界全体の待遇改善につながることを期待します。労働環境の向上は、結果としてより良いサービス提供にも結びつくでしょう。国土交通省の今後の動きにも注目が集まります。