NTTデータがCatena-Xとのデータ連携で新たな社会貢献を目指す
日本のNTTデータグループが、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)とCatena-X Automotive Network e.V.との間で行ったデータ連携の実証が成功裏に終わりました。この取り組みは、「ウラノス・エコシステム」の一環として展開されたもので、異なるアーキテクチャのデータスペース間での連携技術の課題に取り組むことが目的です。
詳細な実証の内容
本実証は、カーボンニュートラルや資源循環型社会の構築を目指す中で、企業や国境を越えたデータの安全な流通を実現するための基盤を築くものです。データの相互利用が進むことで、サプライチェーンの透明性向上と効率的な運営が期待されます。
具体的には、バッテリートレーサビリティプラットフォームとCatena-Xの相互接続を行うことで、中間層を設けたデータ交換の仕組みを実現しました。この仕組みにより、データの認証方式やプロトコル、データモデルの違いを克服し、スムーズなデータ連携が可能になります。
背景と参加団体の役割
このような取り組みは、経済産業省やNEDOなどが推進する施策に基づいており、ウラノス・エコシステムとして知られる取り組みの一部です。日本国内だけでなく、欧州でも自動車業界のデータ共有を進めるCatena-Xプロジェクトが進行中であり、両者の認識や課題を共有することで、今後の展開が期待されます。
今後の展望
NTTデータグループは、今後も関係する団体と連携を図り、データスペース間の相互接続の商用化を進め、国際的なデータ共通基盤の強化を目指します。これにより、企業活動の効率化だけでなく、社会全体の課題解決にも寄与していく考えです。データの流通が進むことで、特にカーボンフットプリントデータの活用が著しい効果をもたらすことが期待されています。
また、2024年4月には、IPAとCatena-Xの間で相互運用性に向けた共同作業に関する覚書が締結され、ご両者の協力により更なる技術革新が促進される見込みです。データの安全かつ円滑な流通は、これからの社会に不可欠な要素であることは間違いありません。
結論
NTTデータグループの取り組みは、単なる技術的な革新に留まらず、企業や国境を跨いだ安全なデータ流通の確立を目指す重要なステップです。今後も加速するデジタルトランスフォーメーションを背景に、データを活用した持続可能な社会の実現に向けた道は続きます。