賃貸契約の更新業務におけるデジタル化の現状と課題
株式会社キマルームは、賃貸物件の更新業務に関するアンケートを実施し、その結果から不動産業界の課題を明らかにしました。この調査では、賃貸不動産管理会社における更新業務の手間やその改善状況についてフォーカスしました。
アンケート結果の概要
調査の結果、更新業務に手間を感じる項目として、最も多かったのが「書類の発送」で、74%がこの作業に時間がかかると回答。続いて「返信書類対応」が52%、最後に「督促業務」が41%という結果でした。このことから、賃貸物件の管理会社が更新時に契約書類への対応や督促業務に多くの工数を費やしていることがわかります。
さらに調査結果によると、賃貸借契約の更新業務の改善に全く手をつけていない割合がなんと62%にのぼることも明らかになりました。つまり、更新業務に課題を感じているにもかかわらず、具体的に改善を実施している管理会社は少ないのが現状です。
デジタル化の妨げ
更新業務のデジタル化が進まない原因としては、41%の回答者が「家主の電子化への理解の不足」と答えています。また、34%は「借主に開封されるか不安」という理由も挙げており、家主や借主の理解不足がデジタル化を阻害していることが浮き彫りになりました。
このように、業務改善が求められるにもかかわらず、実際の行動に移せていない状況が続いているのです。これに対抗するためには、家主への電子化の重要性を伝え、デジタルツールに対する理解を深める必要があります。
家賃の値上げに関する意識
また、管理会社の54%が更新時の家賃値上げを実施または検討しているとのことですが、その背景には業務負担の増加があります。61%が「借主からの問い合わせ増」が課題として挙がり、28%が「専用書類作成業務の負担」を指摘しました。業務負担が増えることで、値上げを躊躇する傾向が強まっています。
今後、この業務負担を軽減しつつ収益向上を図るためには、デジタルツールの導入が不可欠です。具体的には、書類の電子化や書類送付を効率化するサービスの利用が鍵となります。
セミナーの開催
このような課題を解決するため、株式会社キマルームでは、8月5日にオンラインセミナーを開催します。このセミナーでは、賃貸物件の管理会社向けに、更新業務の課題や効率化のソリューションについて議論します。ゲストには、三好不動産から代表者を招き、実際の業務改善の事例やデジタル化への取り組みについてお話をしていただく予定です。参加は無料で、興味がある方はぜひ申し込んでみてください。
まとめ
賃貸契約の更新業務は、多くの管理会社にとって負担となっています。しかし、デジタル化や業務改善を通じて、効率性を向上させる余地が多くあります。今後、企業がどのようにこれらの課題を克服し、業務を改善していくのか注目されます。ついに、業界全体でデジタル化が進む時代が訪れつつあるようです。