コロワイドが食品安全の新たな基準を確立
株式会社コロワイド(以下、コロワイド)が、給食業界初となる多店舗向け食品安全規格「JFSマルチサイト」の認証を取得した。その認証は、連結子会社のハートフルダイニングによって受けられたもので、給食事業者としての新たな一歩を記念するものとなる。
JFSマルチサイト規格の特徴とは
JFSマルチサイト規格は、食品衛生法の要請に応じた衛生管理を可能にするものであり、多店舗展開しているフードサービス事業者においても、本部と店舗の両方の衛生管理が求められる。この規格の目的は、店舗での安全性を確保し、全体の基準を明確化することにある。
具体的には、HACCP(危害分析重要管理点)やGMP(適正製造規範)に基づく管理手続きを整備することが求められ、年に一度の外部審査を通じてその運用状況が評価される仕組みになっている。今回、ハートフルダイニングでは、本社および事業所全12拠点が認証登録された。
認証取得の意義
このたびの認証取得により、コロワイドは従来の感覚に依存していた食品安全管理のプロセスを見直し、明文化されることによって、各店舗の安全基準の揺らぎを抑制することが可能となる。これにより、従業員の食品安全意識の向上にもつながるだろう。
ハートフルダイニングの代表取締役社長である栢森洋平氏は、「食品安全はお客さまの健康を守るだけでなく、企業の信頼性にも直結する」と述べ、同社にとってこの認証取得が「スタート」であることを強調した。
コロワイドのサステナビリティへの取り組み
コロワイドは、持続可能な社会の形成を謳い、食の安全を確保するための施策を続けている。サステナビリティ経営を推進しながら、食品の適正表示や社内検査体制の強化を図っている。
今回のJFSマルチサイト規格取得は、そうした取り組みの一環として行われたものであり、今後もこの方針を堅持していく意向だ。
これからの展望
コロワイドは、2030年3月期に連結売上高5,000億円を達成することを目指し、飲食事業の拡大を計画中である。特に、給食事業でのさらなる成長が期待され、コロワイドグループ全体の基盤を確立することが不可欠である。今後もハートフルダイニングをはじめ、グループ内の各社が連携し合い、お客様に安心安全な食事を提供し続けることが求められる。
このように、コロワイドが追求する食品安全の確保は、企業としての責任のみならず、社会全体にも寄与する重要な要素となっている。今後の動向に注目が集まる。