小樽芸術村に浮世絵美術館が開館
2025年7月24日、小樽市に新たな文化施設「浮世絵美術館」が誕生します。この美術館は、ニトリホールディングスが設立した公益財団法人似鳥文化財団の取り組みにより、芸術文化の振興を目的としています。
浮世絵美術館について
浮世絵美術館では、江戸時代から昭和期まで、さまざまな時代の浮世絵約1,600点が収蔵されています。代表的な作品には、喜多川歌麿や葛飾北斎、歌川広重の名作が含まれ、これらは日本の美術における重要な資産となっています。場所は、小樽運河近くの観光名所である「浅草橋小樽運河倉庫ビル」に位置し、観光客にとってもアクセスが良好です。
美術館では、特別展示を通じて収蔵された浮世絵の魅力を広く紹介するだけでなく、高精細なレプリカや道具を用いた常設展示も行います。この取り組みにより、訪れる人々がいつでも浮世絵の世界に触れることができる場が提供されます。
開館当日のイベント
開館日には、13:00から一般公開が開始されます。また、15:00からは旧三井銀行小樽支店にて「小樽芸術村浮世絵美術館の見どころ」と題した記念講演会が行われます。この講演会は、樋口一貴氏(十文字学園女子大学教授、小樽芸術村顧問)が講師として参加し、浮世絵の魅力や美術館の見どころについて語ります。また、参加者は先着50名に限られ、一般料金は1,400円で浮世絵美術館の入館券も含まれています。
開館記念展の内容
「浮世絵美術館」の開館記念展は、2025年7月24日から2026年1月4日まで、4つのテーマに分けて開催されます。第1期展では「北斎と広重を中心に」というテーマで、葛飾北斎と歌川広重の作品が紹介される予定です。特に、北斎の代表作《冨嶽三十六景神奈川沖浪裏》や広重の名作《東海道五十三次箱根》等、約80点が展示され、訪問者に日本の風景や文化を伝えます。
常設展示も充実
美術館の1階には常設展示があり、江戸時代に絵草紙や浮世絵版画を出版・販売していた本屋の再現や、職人が使った道具の展示も行われます。また、最新の技術を用いて忠実に再現された高精細レプリカも見ることができ、摺りの体験コーナーやフォトスポットなど、楽しい体験が用意されています。さらに、資料図書などを備えた「江戸ッ子ひろば」も設置されており、子どもから大人まで幅広く楽しめる空間となっています。
小樽芸術村に新たに加わる「浮世絵美術館」は、浮世絵の魅力を多くの人に伝える場所として期待されています。この美術館が地域の文化と観光の発展に寄与することを願っています。