宇都宮市で進むスポーツとAIの融合によるまちづくりプロジェクト

宇都宮市が掲げる「スポーツを活用したまちづくり」が、ますます注目を集めています。今回のプロジェクトでは、株式会社シルバコンパスが中心となり、AI技術を活用した新たな取り組みが進められます。

シルバコンパスは、浜松市に本社を置く企業で、AIによる映像対話システムの開発を手掛けています。代表取締役の安田晴彦氏が率いるこの会社は、宇都宮市長の佐藤栄一氏が掲げる「スポーツのまちうつのみや」実現のためのモデル事業に参画することになりました。

スポーツとAIの融合

このプロジェクトの核心は、「スポーツ選手とのAIアバターを活用した映像対話に関する実証実験」です。これによって、スポーツ選手のアバターと対話できる新しいファン体験が提供されるようになります。

具体的には、宇都宮ブレックスの選手のアバターが、ショッピングモール内に設置されたサイネージ経由で登場し、利用者とのコミュニケーションが可能になります。利用者はサイネージの前に立つと、センサーが反応。選手のアバターと対話を楽しむことができ、そこにはプロスポーツに関する情報や、さまざまなインタラクションが織り込まれています。

地域の魅力を引き出す

この実証実験は、地域課題の解決と新たな事業の創出を目指し、シルバコンパスとKPMGコンサルティング、栃木ブレックス、ベルモールの4社が協力します。特に、プロスポーツチームや観光産業との連携が非常に重要で、地域の資源を引き出す手助けとなるでしょう。

実施期間は2025年1月11日から3月2日まで、場所は栃木県宇都宮市のベルモール内部。サイネージの利用時には、選手のアバターとの記念写真を撮影することもできます。これは新たなファンとの接点を持つ機会として、大きな意義を持つプロジェクトとなりそうです。

スポーツを通じたまちづくりのビジョン

この取り組みは、宇都宮市の「スポーツを活用したまちづくり推進ビジョン」の一環として位置づけられています。市民がスポーツを通じてウェルビーイングを向上させ、地域への愛着を醸成することが目的です。

シルバコンパスが持つAI映像対話システム「Talk With」は、このプロジェクトの中核を成しており、地域活性化の一助となることが期待されます。企業、スポーツチーム、地域が一丸となって進むこのプロジェクトが、地方創生の新たなモデルとなることを多くの人が注視しています。