日本GXグループとLOKIARの戦略的提携
日本GXグループ株式会社(以下、JGX)と株式会社LOKIARは、環境への配慮から共同配送に焦点を当てた業務提携を行いました。この提携は、両社が共同配送を利用することでCO2排出削減の取り組みを促進し、その効果を可視化していくことを目的としています。
2050年カーボンニュートラルに向けた取り組み
2050年までのカーボンニュートラルを目指す中、物流業界においても環境に配慮した取り組みが求められています。複数の企業の荷物をまとめて輸送する共同配送は、トラックの空きスペースを有効に活用し、輸送回数を減少させることができるため、CO2排出を抑える手法として注目されています。
特に、2024年からの働き方改革に伴う労働時間規制やドライバー不足が業界に影響を与えている中、効率的な共同配送は解決策の一つとして期待されています。LOKIARはこの共同配送を可能にする配送管理プラットフォーム「Meech」を展開し、物流の効率化と環境負荷軽減に貢献しています。JGXは、企業のグリーントランスフォーメーションを支援し、カーボンクレジット取引所の運営などに取り組んでいます。
提携による新たな可能性
今回の提携では、LOKIARの共同配送から得られるGHG排出削減データと、JGXの脱炭素に関する知識を融合させることで、共同配送のもたらす環境価値を明確に示すことが期待されています。この取り組みでは、共同配送を利用することで実際に削減されたCO2排出量を数値化し、これをカーボンクレジットとして扱うことを検討していく方針です。これにより、環境負荷の軽減を経済的な価値に結び付けることが可能となります。
事業展開と将来のビジョン
今後、両社はLOKIARの「Meech」を活用し、輸送効率向上に伴うCO2排出削減効果を数量化する試みを進める予定です。このプラットフォームにより、荷主と配送業者が協力し合い、より効率的な配送計画を実現し、排出量を抑えることを目指しています。さらに、これらの成果を基にした信頼性の高い測定・報告プロセスを確立し、共通の基準を設けることで、より多くの企業や自治体が共同配送の恩恵を受けやすくする方向性を目指しています。
環境価値の分配システムとインセンティブの強化
また、共同配送で生じたクレジットの取り扱いを管理する新たなシステムの開発にも注力します。これにより、荷主や物流事業者が共同で排出削減に貢献した割合を可視化し、その貢献度に基づいてクレジットを公平に分配する仕組みを整える方向です。この取り組みは、環境に優しい選択を促進し、物流業界全体の脱炭素化を後押しします。
代表者のコメント
日本GXグループの代表は、物流分野における脱炭素化がいかに重要であるかを強調し、共同配送のポテンシャルに期待を寄せています。また、LOKIARの代表は、業界の悪化する環境下での協業の重要性を認識し、この提携が業界の新たなスタンダードとなることを目指しています。
両社はこの取り組みを通じて企業の ESG(環境・社会・ガバナンス)に対する取り組みを強化し、持続可能な物流の実現に向かって共に歩んでいく所存です。