副業人材マッチング『lotsful』の新たな調査結果と育児・介護休業法改正の影響

副業人材マッチングサービス『lotsful』の調査結果

副業人材マッチングサービスである『lotsful』は、2025年5月に実施した最新の定点調査の結果を発表しました。この調査は四半期ごとに行われており、今年で13回目となります。パーソルグループの一員であるパーソルイノベーション株式会社が運営しており、企業の副業に対する意識の変化や実態を明らかにすることを目的としています。

1. 副業への意識の高まり

調査の結果によると、これまでに副業を経験したことがある人や今後副業を希望する人の割合が、約3年前と比較して大きく増加しています。副業経験者の割合は8.1ポイントの増加を見せ、さらに今後の副業希望も8.6ポイントの上昇が確認されています。これは、働き方の多様化が進んでいる証拠と言えるでしょう。

2. 副業による収入状況

また、副業を行っている人たちの平均月収に関するデータも興味深いものです。副業経験者の中で、「20万円以上30万円未満」という収入帯の割合が過去最高となり、特に「企業の経営者」や「広報」など職種によっては高額の収入を得ることができています。このことから、特定のスキルを持つ人材が副業を通じて収入を大きく増やすチャンスが広がっていることが伺えます。

3. 育児・介護休業法の改正認知度

2025年4月に施行された育児・介護休業法の改正についての知識も調査されましたが、全体の3割以上がこの変更について知らないと回答しています。一方、副業経験者の間ではこの改正について理解がある人の割合が高いことが明らかとなり、副業を行うことで制度への関心が増す傾向が示唆されました。

4. ライフステージの変化における希望する働き方

ライフステージの変化があった場合に希望する働き方についても調査されました。その結果、「リモートワークやフレックスタイムを活用した柔軟な働き方」を希望する割合が最も高く、次いで「育児や介護を優先するため仕事を一時的に減らしたい」という回答が多く見られました。副業を持つ方々は、自身のライフスタイルに合わせた働き方を見出している様子が伺えます。

5. 企業に求められる改革

最後に、企業が育児・介護休業法の改正に応じて取り組むべきこととして、「利用しやすい職場環境の形成」が最多の32.4%を占めました。メールや相談窓口を設けるなど、実際に得られる制度利用のサポートが重要であると訴えられています。

このように、『lotsful』の調査結果は、副業の拡大や柔軟な働き方の必要性、さらには制度改正に対する理解の重要性を浮き彫りにしています。企業がこれらに取り組むことで、働く人々がより良い環境で働くことができるようになることが期待されています。今後の働き方について一層注目していきたいところです。