サイエンススタートアップの新たな拠点、XIS Worksite
国際的に評価されるデザイン団体である公益財団法人日本デザイン振興会が主催する「2024年度グッドデザイン賞」を、オリエンタル技研工業株式会社のインキュベーションラボ「XIS Worksite」が受賞しました。この受賞は、同社がつくば市に新たに開設した施設が、スタートアップ支援やオープンイノベーションを促進する仕組みを効果的に構築していることに対して評価された結果です。
XIS Worksiteの概要
「XIS Worksite」は、36年前に建設された工場を構造転換して設立されたサイエンス系スタートアップ向けのインキュベーションラボです。このプロジェクトでは、地域の行政やスタートアップとの対話を通じて研究環境の構築が進められました。具体的には、科学・地元産業の活性化を目指し、技術や人々が交わることによりイノベーションを生み出す場を提供しています。
>XIS Worksiteの目的は、スタートアップ企業が最小限の初期投資で研究開発を始められるような環境を整備し、地域の多様なプレイヤーと連携し、新しい価値を創出することです。
デザインの特色
この施設のデザインは、以下の点で特に評価されています:
1.
初期投資の軽減:スタートアップ企業が負担なく研究開発を開始できる仕組みを整えています。
2.
地域との連携:異なる領域の企業や研究者が集まるコミュニティを形成し、互いの交流を通じて新たなアイデアや技術を生み出しています。
3.
包括的な支援:実験機器や共同設備だけでなく、事業成長のためのマッチング支援などが提供されており、企業の成長を全方位からサポートします。
審査員の評価
審査員からは、「手ぶらでサイエンス、ときどきBBQ」というユニークなコンセプトが評価されています。これは、単なるイノベーションだけでなく、より広範な側面からの発展が期待できることを示しています。特に、今後ディープテック分野での融合的な取り組みが重要視されている昨今、人文的リサーチやライフスタイルの予測、コミュニケーションの手法など、多様な知識が要求されるようになっています。
このような背景の中で、XIS Worksiteは文系や理系、さらには芸術の観点も取り入れた新たなイノベーションエリアとして成長することが期待されています。
施設の詳細
- - 所在地:茨城県つくば市緑ケ原4-19-1(テクノパーク豊里工業団地)
- - 竣工:2024年4月
- - 敷地面積:6,782m²
- - 延床面積:3,450m²
- - 構造:鉄骨造
- - 共用設備:共通機器室、イベントスペース、会議室、カフェテリア、BBQガーデンなど
XIS Worksiteは、スタートアップ企業の新たな可能性を広げ、持続可能な社会の実現に向けた重要な役割を果たすことを目指しています。今後、さらなる利便性の拡大とその支援に向けた取り組みが期待されています。
まとめ
オリエンタル技研工業は、単にインキュベーションラボの提供にとどまらず、研究環境の構築を通じて日本の技術革新に貢献していく姿勢を示しています。XIS Worksiteの今後の発展に注目です。