東亜道路工業と新宿御苑のプロジェクト
東亜道路工業が、環境省の「ネイチャーポジティブとカーボンニュートラルの同時実現に向けた再生可能エネルギー推進技術等の評価・実証事業」に採択されました。本プロジェクトでは、自然環境への負荷をできる限り回避しつつ、再生可能エネルギーの信頼性を高めるための新たな試みとして、路面に設置可能な太陽光発電技術が注目されています。
プロジェクトの概要
本事業では、新宿御苑という豊かな自然環境の中で、路面型太陽光発電設備を導入し、その景観や自然環境との調和性を調査します。具体的には、園内の遊歩道に太陽光パネルを設置し、社会的受容性を確認するためのアンケート調査を行う予定です。この調査によって、路面型太陽光発電が自然環境に与える影響を評価し、地域住民や訪問者との関係構築を図ります。
Wattwayシステムの紹介
このプロジェクトで採用される「Wattway」は、フランスのColas社と国立太陽エネルギー技術研究所が共同で開発した、舗装路面に設置できる革新的な太陽光発電システムです。特に注目すべきは、その表面に施されたすべり止め加工で、厳しい条件の中でも安定して発電能力を維持することが出来ます。また、周囲の景観に溶け込みやすいデザインで、空いている土地を有効に活用しながら再生可能エネルギーを生成できます。
Wattwayの特長には、強風や災害時にも飛ばされることなく、自立した運転が可能である点が挙げられます。これにより、被災地の災害拠点でもエネルギー源として利用可能です。日本国内でも、駐車場や学校などに導入され、その効果が実証されています。
環境への配慮と地域への貢献
東亜道路工業は、Wattwayを活用し、地域に根ざした再生可能エネルギーの“地産地消”を進めることで、安全で持続可能な街づくりに寄与していきます。新宿御苑での取り組みを通じて、環境への影響を最小限に抑えつつ、地域社会との協調を深めることが期待されています。これにより、自然環境を守りつつ、持続可能なエネルギー供給を実現することが目標です。
この試みが、他の地域や事業者にも広がり、より環境に優しい社会の実現へと繋がることを願っています。