横浜市消防団活動支援に向けたWi-Fi環境整備
横浜市では、消防団活動の遂行をより円滑にするため、通信環境の整備を進めています。その一環として、令和6年12月から令和7年9月にかけて、イッツ・コミュニケーションズ株式会社と協力し、地域広帯域無線アクセス(地域BWA)に対応したWi-Fiルーターの運用実証事業を実施します。
1. 実証事業の概要
今回の取り組みは、横浜市消防局消防団課とデジタル統括本部が連携し実施されるもので、地域BWAに基づいた41基のモバイルWi-Fiルーターが無償で提供されます。このルーターは、特に西、中、南、港南、港北、都筑、戸塚の7つの消防団で使用されることが予定されています。
実証期間中、消防団員はこのWi-Fiルーターを活用し、さまざまな訓練や実施活動を通じてその効果を検証します。将来的には、本格導入が目指されています。
2. 具体的な活用方法
2.1 情報受伝達訓練
大規模な災害発生を想定し、通信手段を地域BWAに切り替え、消防団内部での情報受伝達訓練を行います。この訓練は、地域防災拠点との連携を考え、外部との協力も視野に入れた内容となります。
2.2 災害時の持ち出し運用
災害発生時や訓練時に、Wi-Fiルーターを現場に持ち出し、既存の情報伝達アプリを利用することで、迅速かつ効率的な情報共有を実施します。
2.3 オンライン会議の推進
各消防団で行う会議において、Wi-Fiルーターを活用し、オンライン開催を促進します。これにより、情報連携や団員間のコミュニケーション向上を図ります。
2.4 デジタル化による資料共有
従来は紙ベースで行われていた資料共有をデジタル化し、Wi-Fiルーターを介して情報を共有します。これにより、効率的な運用が期待されています。
3. 地域BWAとは何か
地域BWAは、地域広帯域移動無線アクセスシステムであり、2.5GHz帯の周波数を使用して、公共サービスの向上やデジタル・ディバイドの解消に寄与することを目的としています。これにより、より多くの地域での通信環境が整備され、地域住民へのサービス向上にもつながります。
4. 地域住民への影響
横浜市の消防団活動におけるWi-Fi環境の整備は、地域全体の防災力向上に寄与するものと期待されています。通信手段が確保されることで、迅速な情報共有が可能になり、災害時の地域住民の安全向上にもつながるでしょう。今後の実証事業から得られるデータや知見をもとに、より効果的な運用が検討されることが求められます。
この実証事業は、横浜市が地域のニーズに応えるため、また、消防団員の活動を円滑に進めるための重要なステップとなるでしょう。