【Merlette】マルティニークバイヤー水口千恵 × Merlette デザイナー Marina<24FWスペシャル対談>
マルティニークのバイヤー水口千恵さんをスペシャルゲストに迎え、マーレットデザイナーMarina Cortbawi(マリーナ・コートバゥイ)との対談が実現しました。
24FWコレクションがずらりと並ぶプレスルームで行われた今回の対談では、水口さんのバイイングのこだわりや新作アイテムの着こなし方、マリーナのマーレットへの想いやこの秋絶対に手に入れたいイチオシのアイテムまで、24FWコレクションとともに様々なクロストークをお届けします。
Marina: こんにちは、水口さん!今回の24FWコレクションをご覧になってみてどう感じましたか?
水口さん: かわいい!と思ったのと同時にアイテム数がすごく増えたなという印象です。もともとこんなにあったかなぁ?と思うくらい!今回の24FWコレクションはどんなコンセプトで作られたのですか?
Marina: 今回のコレクションは、1900年代のスペインのダンス映画「Dansa Serpentina」とアレックス・カッツの抽象画からインスパイアされています。オレンジやラベンダーなどの落ち着いた夏の色から、ダークグリーンやコバルトブルーなどの大胆な秋の色まで、魅惑的なカラーパレットをベースに、サハラやアイボリーといったニュートラルな色を差し込むことで季節の移り変わりを表現しています。繊細な刺繍とアイレット生地は1939年のスイスの刺繍映画「Von Spinnen und Weben Parures」にヒントを得ました。
水口さん: このLOOKBOOKも素敵ですね。どちらで撮影したのですか?
Marina: アーティストであり女優でもあるジェマイマ・カークを起用してニューヨークのロッテパレスホテルでLOOKBOOKとMOVIEを撮影しました。ラグジュアリーなスイートルームは、コレクションの壮大さを映し出す舞台のようで、とてもエキサイティングでした!LOOKBOOKは気に入っていただけましたか?
水口さん: とってもかわいいです!やっぱりこのスーパーロングソリマンを着たLOOKが気になります。笑
Marina: このスーパーロングソリマンは、コレクションピースとして制作したんです。2メートル以上もあるんですよ!笑
水口さん: ええっ!それはすごい!笑 このLOOKとてもいいですよね。ニューヨークっていう感じがすごくします。あとやっぱり全体的にすごくバリエーションが増えてパワーアップしたなという印象で、新しく登場したこのソリマンミディドレスもいいですよね。
Marina: そうなんです!このドレスは自信作。日本のお客様はみんなソリマンを好きでいてくれるからシルエットはキープしつつ1枚で着られるように少し着丈を長くしてアレンジしました。
水口さん: 私も一枚で着るほうが好きなので、丈が少し長くなったことで身長が高い方でも心置きなく着られそうですし、すごく喜ばれる気がします。落ち着いたサハラ色もとても素敵ですね。あとこのジャージー素材のブラウスもアレンジの幅が広がりそうです。
Marina: 24SSから始まったカットソーコレクションがとても好評で、Tシャツやワンピースなどを発表していたのですが、秋なのでタートルネック仕様のジャージーブラウスを作りました。デニムに合わせて着ても良いし、寒い時期はノースリーブドレスのインナーに着たり新感覚のタートルネックとして活躍してくれます。
水口さん: ジャケットのインナーとしても使えるし、ニット特有のチクチク感もないのでとても好きです。ベーシックアイテムなんだけどアップデートされていてとてもいいですね。これもインドで作られているのですか?
Marina: そうです!ナチュラルファブリックを使ってインドの職人さんたちが手作業でひとつひとつ丁寧にスモッキング刺繍をしてくれています。愛情たっぷりです!水口さんはマーレットをどんな風に着るのが好きですか?
水口さん: 一枚で着るのが好きなので、ワンピースによくロングブーツを合わせたりします。ジャージーブラウスもソリマンミディも色んなコーディネイトが想像できますよね。ショッピングやディナーのときはレディライクにまとめてもかわいいし、お仕事シーンでは少しメンズっぽいジャケットを合わせたりするのも好きです。
Marina: 日本のレイヤードスタイルが好きでいつもインスタグラムを見て参考にしています。ニューヨークではディナーへ行くとき一度家に帰って着替えたりすることもあるけれど、マーレットはシーンを問わず着まわせるのでそんな手間も省けるし、忙しい朝でもさっと着られるので必然的に選んでしまうことが多いです。水口さんはバイヤーとして活動されている中でブランドをセレクトされるときのこだわりはありますか?
水口さん: そのお洋服を見たときにパッと気分があがるというか、ちょっと何かが変わるかもと期待させてくれるような洋服を選ぶように心掛けています。心が動く瞬間を敏感にキャッチしながら、大切にブランドをセレクトしています。
Marina: コットンのドレスは世の中にたくさんあると思うのですが、どうしてマーレットをバイイングしてくれるのですか?どれがお客様のニーズに答えるのかとか、様々なブランドがある中で違いを見分けるコツなどあるのでしょうか?
水口さん: そうですね~まずはそのブランドにオリジナリティがちゃんとあるかということをよく見るようにしています。どっかで見たことがあるとかじゃなくてちゃんとそのブランドの持つ背景やオリジナリティがあるかどうかを基準にしています。
Marina: なるほど~わたしたちの取り組みに親和性を感じていただけて本当に嬉しく思っています。水口さんとはニューヨークで1stコレクションを見ていただいてからのお付き合いですね。最初はアッパーウエストサイドの自宅での開催でした。
水口さん: そうです!本当に懐かしい!あれは2017年でしたね、マーレットを初めて見たとき、気分があがるかという点でぴったりなブランドだと思いました。なんでこんなにかわいいのと心が躍ったのを今でも覚えています。
Marina: 日本のマーケット情報も知らずバイヤーさんに見せるのも初めてだったので、どんな意見をいただけるのかとてもドキドキしていましたが、ポジティブなフィードバックをいただいてすぐに日本での展開が始まり、日本のお客様が受け入れてくれたことがすごく嬉しかったです。
水口さん: 最初はかわいすぎるかなと思うかもしれないけど、着てみたいと思わせてくれるわくわく感があって、実際に着てみると女性で良かったと感じる高揚感も含まれていて、そういったポイントが日本でフィットし人気になっていったと思います。誘惑するようなセクシーなドレスでもないし、女性が自然体でいられるところも魅力かなと思います。日本の女性はデニムを合わせたりとかミックスマッチがとても上手なのでそういったところにも入り込んでいけたのがよかったのではないかなとも思います。
Marina: なんでそんなに日本人はレイヤードが得意なんですか?
水口さん: なんでですかね~笑 かわいいもの×デニムとかかわいいもの×メンズっぽいものとか、なんだかもう日常に染み込んでいる気がします。日本には四季があるからいろんな組み合わせを考える機会があるのかもですね。
Marina: これからも日本のみなさんの着こなしを楽しみにしていますね。今日は素晴らしい機会をありがとうございました!
水口 千恵
マルティニークバイヤー
大阪出身。セレクトショップのバイヤー、フリーランスバイヤーを経て、2011年よりマルティニークのバイヤーに。《身に着けたときに気分が上がるか》・《新鮮な気持ちになれるか》・《身に着けたシーンが想像できるか》の3つの観点を大切に、大人のシンプル&ベーシックアイテムをセレクト。
https://www.melrose.co.jp/martinique/
martinique Instagram
Marina Cortbawi
マーレットデザイナー
オーストラリア・シドニー出身。大学卒業後、パリとロンドンでファッションのキャリアを積み2010年にニューヨークへ移住。仕事で世界中を旅をするうちに、コットンだけの旅のコレクションを作りたいという発想が浮かび、2016年の夏、ニューヨークのブルックリンでマーレットを設立。
https://merlettenyc.jp/
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