未利用熱を電力に変える革命的技術！elleThermoが実証実験に成功

未利用熱をエネルギーに変えるelleThermoの挑戦

株式会社elleThermo（エレサーモ）は、未利用熱を効率的にエネルギーに変換する新しい技術を開発しました。この度、KDDI株式会社と連携し、データセンターの液浸システムを活用した発電の実証実験に成功したことを発表しました。これにより、サーバーから放出される排熱が電力へと変換される可能性が示唆されました。

実証実験の概要

elleThermoが開発したコア技術STC（半導体増感型熱利用発電素子）は、色素光励起の原理を応用し、低温度帯の熱から発電することができます。この技術は、家庭や産業など幅広い場面での応用が期待されており、持続可能なエネルギー社会の実現に寄与するものです。

実証実験は、KDDIの液浸システムと出光興産株式会社が提供するデータセンター向け液浸冷却油「IDEMITSU ICFシリーズ」を利用して行われました。このシステムに搭載されたPCはGPUカードを備え、発電に使用される液浸冷却油の温度は44-59℃に達しました。elleThermoのSTCは、このオイル中でLEDを点灯させることに成功し、放電能力の回復も確認されました。これは、サーバーの排熱を電気に変換するという技術の実用性を裏付けています。

STCの可能性

なんと、実証実験においてSTCは、液浸冷却油の中でサーバーからの排熱を効果的に電気エネルギーに変換し、LEDを点灯することができました。また、LEDとの接続を外した後でも、再度放電能力を回復できることも確認されました。この結果は、STCがデータセンターの環境熱を利用して、再生可能エネルギーの需要を充足できることを意味しています。

elleThermoは、今回の実証実験で得られたSTCパッケージをPoC（概念実証）製品として位置づけ、さらなる実証を進めていく予定です。同社は、未利用熱を有効に使用する可能性を広げ、今後の性能向上に取り組むことを表明しています。