日本の教育に新風を吹き込むフリーペーパー、創刊
株式会社ほんの木が、2025年4月にフリーペーパー『イエナのWA!』を発行します。このフリーペーパーは、オランダの教育モデル「イエナプラン」を多くの人に知ってもらうためのものです。イエナプランは、50年以上にわたって実績を持ち、一人一人の個性を育むことを目的とした教育法です。
なぜ「イエナプラン」が必要なのか
現代の日本の学校教育では、筆記試験の結果が重視されがちです。そのため、算数や国語が苦手な子どもは、他の得意な科目で成果を上げていても、評価されにくいのが現状です。これが子どもたちの自信を奪い、学びに対する意欲を下げる原因となっています。こうした課題を解決するために、イエナプランは「子供一人ひとりの個性を尊重し、最大限の可能性を引き出す教育」を目指しています。
イエナプランの特長
イエナプランでは、異年齢の子どもたちをグループに分け、共同で活動することで、お互いに学び合い、助け合いを促します。また、教育活動は「対話」「遊び」「仕事(学習)」「催し」の4つの基本活動を循環させることで、日常生活の中での自然な学びを重視しています。特に、対話の時間では子どもたちが意見を交わし、互いに尊重し合うことで、安心できる学びの場を作り出します。
その上で、知識を詰め込むのではなく、「なぜそうなのか」を問い、それを探求する姿勢を大切にしています。これにより、教科書だけでなく、実生活の中での出会いや体験を通じた学びが根付いていきます。
日本での導入の進展
2019年には、長野県に日本初のイエナプランを導入した「大日向小学校」が開校するなど、徐々にこの教育モデルが広がりを見せています。2022年には「大日向中学校」や広島県の「常石ともに学園」など、新たにイエナプランを採用する学校が次々と誕生しました。
加えて、各地でイエナプランに関する講演会やワークショップが開催されるなど、教育現場への関心が高まっています。大分県や高知県、広島県、長野県、宮城県など、全国各地で新しい試みが進行中です。
フリーペーパー『イエナのWA!』の意義
『イエナのWA!』は、これらの新しい動きを紹介し、学校同士のつながりを深めることを目的としています。このフリーペーパーはイエナプラン教育協会や関連団体を通じて配布予定で、導入を検討している学校にとっても有益な情報源となるでしょう。
イエナプランを学ぶ機会
より深くイエナプランを学びたい方のために、基本編や応用編のオンライン講座も準備しています。講師はオランダ在住の教育研究者で、日本にイエナプランを普及させる活動を続けているリヒテルズ直子さんです。これらの講座は保育士や教育行政の関係者、保護者まで幅広い層が受講しています。
開催予定のガイダンス
イエナプランについて知識を深めたい方には、オンラインガイダンスも用意しています。参加は無料で、誰でも気軽にご参加いただけます。興味のある方はぜひご参加ください。
株式会社ほんの木の紹介
株式会社ほんの木は、東京都千代田区に本社を構え、1986年から教育やメディアの出版を手がけています。オランダ流の教育モデルであるイエナプランを日本に広める取り組みにも力を入れており、学校教育の新たな形を模索し続けています。フリーペーパー『イエナのWA!』を通じて、多くの人々に新しい教育の形を届けていくことでしょう。