共同で肝臓モデル試供へ
2025-02-19 10:21:20

TOPPANホールディングスとフェニックスバイオが人工肝臓組織の共同研究開始

新たな医療の未来に向けての提携


TOPPANホールディングス株式会社と株式会社フェニックスバイオは、2025年2月19日に業務提携契約を締結しました。この提携は、TOPPANホールディングスが開発した革新的な3D細胞培養技術「invivoid®」を活用し、フェニックスバイオが提供する新鮮なヒト肝細胞「PXB-cells®」を組み合わせた「人工三次元肝臓組織」の試供に向けた研究を行うものです。両社は、この肝臓モデルを製薬企業など外部機関に試供し、安全性評価の向上に寄与することを目指しています。

業務提携の背景と目的


創薬研究には、医薬品候補の有効性や副作用を評価するための高精度な細胞培養技術が求められています。従来の二次元培養では、生体と異なる応答を示すことがあり、そのため実際の臨床試験に入る前に正確な評価が難しいとされていました。TOPPANホールディングスの「invivoid®」技術によって開発された肝臓モデルは、従来の培養方法に比べて生体活動がより忠実に再現されています。

肝臓モデルの特長


この新たな肝臓モデルは、以下のような特性を持っています。

1. 扱いやすい組織形態


本肝臓モデルは、三次元構造を保持しつつも培養容器にしっかりと接着しています。これにより、従来の二次元培養と同様に培地の交換が容易に行えるほか、組織内部の詳細な構造も観察しやすい状態にあります。

2. 高い肝機能


肝臓モデルは、肝機能を司る酵素の遺伝子発現が高く維持されており、長期にわたり安定した機能を示します。また、実際の肝臓同様の複雑な毛細胆管構造が形成され、生理的な特性を有しています。

3. 高感度な毒性評価


このモデルを利用することで、肝臓に対して有害な化合物の毒性評価が高感度に行えるようになります。特に胆汁うっ滞毒性に関連する物質に対しては、従来の方法に比べて顕著に高い感度で評価が可能です。

今後の展望


試供内容としては、肝臓モデルと血管肝臓モデルの二つが予定されています。協力する医療機関や研究機関に提供されるこのモデルは、創薬研究や機能性食品の開発など多岐にわたる分野で繰り返し利用されることが期待されています。

この提携は、両社の技術とノウハウを融合させることで、医療分野におけるさらなる進展を促進する試みでもあります。TOPPANホールディングスとフェニックスバイオの共同の取り組みを通じて、より安全性の高い医薬品の開発が進むことが期待されています。今後も両社の進展から目が離せません。

お問い合わせ先


詳細な情報や試供に関する申し込みについては、以下のウェブサイトをご覧ください。

本提携による新たな研究活動が、いかに医療分野に革命をもたらすのか、今後の動向に注目です。


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会社情報

会社名
TOPPANホールディングス株式会社
住所
東京都文京区水道1-3-3
電話番号

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