マンガアラビアと特許庁
2024-04-02 10:00:03
サウジアラビアの『マンガアラビア』、日本の特許庁と模倣品対策で提携
サウジアラビアの『マンガアラビア』、日本の特許庁と共に模倣品撲滅へ
最近、サウジアラビアの漫画プラットフォーム『マンガアラビア』が、日本の特許庁とともに模倣品撲滅に向けた取り組みを始めました。このコラボレーションは、著作権保護の重要性を再認識し、特に若年層への啓発を促進することを目的としています。
マンガアラビアの設立背景
『マンガアラビア』は、2021年に創刊され、アラブ世界で初の漫画雑誌として注目を集めました。サウジアラビア国内の文化を反映したオリジナルコンテンツに加え、日本の大手出版社とのパートナーシップを通じて、日本の人気漫画のアラビア語版を提供しています。
現在、このプラットフォームはデジタル版と月刊誌を無料で提供しており、具体的には10~15歳を対象とした『マンガアラビア キッズ』と15歳以上向けの『マンガアラビア ユース』があります。両者のSNSプラットフォームでは157万人以上のフォロワーを持ち、アプリのダウンロード数も750万を超えるなど、急速に成長しています。
模倣品対策へ向けた取り組み
『マンガアラビア』の編集長ブカーリ・イサム氏は、海賊版が幅を利かせているアラブ世界での意識を変えることが重要だと考えています。彼は「私たちが『マンガアラビア』を創刊し、提供を続けているのは、海賊版を撲滅したいという目的があるからだ」とメッセージを発信しました。この流れは、日本の特許庁が模倣品撲滅に向けた啓発活動を重視していることとも呼応しており、特に若年層の教育が鍵になると認識されています。
日本特許庁の原真一郎氏は、この取り組みへの支持を表明し、サウジアラビアの若者に対する啓発活動の重要性を強調しました。特許庁とIIPPFが作成した啓発動画に関する周知活動も、マンガアラビアの協力により広がりを見せています。
文化交流の推進
この協力関係は、ただ模倣品を撲滅するためのものであるだけでなく、文化交流の新たな促進役にもなり得ます。『マンガアラビア』は、日本の漫画をアラビア語に翻訳して紹介することで、アラブ市場における漫画文化の浸透を図るとともに、日本とサウジアラビアの友好を深めることを目指しています。
今回の取り組みは、アラブ圏における漫画文化の発展に寄与するだけでなく、日本の作品をアプローチする新たな方法ともなるでしょう。『マンガアラビア』は、現地のクリエイターの育成なども行い、アラブ圏の漫画市場の発展を支える重要な存在となっています。
まとめ
『マンガアラビア』の取り組みは、アラビア語圏の文化に日本の漫画を持ち込む重要な架け橋であると同時に、模倣品撲滅に向けた教育的アプローチを強化しています。今後も両国の友好関係をさらに発展させ、漫画文化の普及に寄与する活動が期待されます。
会社情報
- 会社名
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Manga Arabia LLC
- 住所
- Makkah Road, Al Motamarat District, Riyadh, Kingdom of Saudi Arabia
- 電話番号
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