東広島の中小企業を支援する新たな取り組み
広島県東広島市に本社を置く株式会社ixisは、地域の中小企業を対象にした新たなプログラム、「未来経営リーダー創造プログラム」を2025年7月から実施することを発表しました。この取り組みは、経済産業省の「地域の人事部支援事業」に採択されたもので、幹部候補人材の育成を促進することを目的としています。
プログラムの目的
本プログラムは、地域内と都市部から集めた若手社会人や学生を中小企業に受け入れ、数ヶ月間の実務体験を通じて次世代の経営者を育成することを意図しています。参加者はixisの独自メソッド「Basic12」に基づいた教育を受け、経営戦略、財務、人事制度など、多岐にわたる元務領域の知識を身につけます。
東広島市では、地元の大学の卒業生が地元で就職する率がわずか3%にとどまっており、若者の域外流出と起業後継者不足という深刻な課題があるため、地方経済の活性化が求められています。ixisのプログラムは、これらの問題の解決に向けた重要なステップとなります。
プログラムの詳細
初年度には15社が参加予定で、広島や東京にて開催されるイベントにおいてインターンとなる候補者を募集します。参加者数は最大95名を見込んでおり、その後のプログラムを通じで彼らが企業の「右腕」となることを目的としています。具体的な成果指標も設定されており、2035年までに地元での就職率を5%に引き上げることを目指します。最終的には「働きがいのある会社」を30社認定し、地域全体の雇用環境を向上させることが期待されています。
プログラムの展開
このプログラムは、東広島市の成功を基に、他の広島市や福山市、尾道市など周辺地域への展開も計画されています。行政や金融機関、商工団体との連携を強化し、地域における幹部候補人材を育成するモデルを全国に広げることを目指しています。
幹部育成の重要性
株式会社ixisの代表取締役、杉原里志氏は、「東広島の人事部」からの知見を基に、地域の企業が抱える課題や若者が地域内で働く意義を再発見するチャンスが、このプログラムにはあると述べています。杉原氏は、地域の将来を担う「右腕人材」を育成することが、東広島を選ばれる街へと導くと力を込めています。
会社情報
株式会社ixisは、2021年に設立された企業で、ITコンサルティングや組織開発コンサルティングを手掛けています。地域の経済活性化を目指した新しい試みに挑む姿勢が評価されており、今後の展望に目が離せません。
この新しい幹部インターンシップ制度は、地域を支える柱としての役割を果たすことが期待されています。若い世代の才能を見いだし、次世代の経営リーダーを育成するための取り組みに、地域の皆さんも注目していきましょう。