CEIPA x TOYOTA GROUPが音楽業界の未来を切り開くセミナーを開催
2023年7月22日、CEIPA(カルチャー アンド エンタテインメント産業振興会)とTOYOTA GROUPが共に手がける“MUSIC WAY PROJECT”の一環として、プロフェッショナルセミナーのパブリックシリーズ第1版(韓国編)が東京のトヨタ自動車本社で実施されました。このプロジェクトの目的は、日本の音楽コンテンツを世界に広めることにあり、将来の若者たちが新たな道を開くための支援を行っています。
プロジェクト背景
“MUSIC WAY PROJECT”は、CEIPAが主催するプロジェクトで、日本の音楽の国際的な発信を目指します。今年5月には、京都で行われたMUSIC AWARDS JAPAN 2025の公式カクテルパーティーにてプロジェクトがキックオフされ、バークリー音楽大学とのパートナーシップも発表されました。セミナーでは、毎月1回のペースでバークリー音楽大学の教授によるビデオ講義を配信しつつ、韓国やタイ、インドネシアなどの市場をテーマにしたセミナーと懇親会も行われる予定です。
セミナーの内容
セミナーでは、CEIPA専務理事の栗田秀一氏が開会の挨拶を行い、受講者に「音楽業界のグローバル化やアーティストの海外進出への情報提供と人材交流が目的である」と伝えました。その後、YouTube Japanの鬼頭武也氏が登壇し、国際ビジネスの現場での経験を元にした“想いを届ける『ことば』”というテーマでトークを展開しました。ここでは、英語を用いる前に本当に伝えたい内容を考える重要性が強調されました。
メインセッションの講義は、アレクサンドル・ペリン教授によるもので、音楽データの活用法について深く掘り下げました。楽曲のメタデータ分析を通じて、アーティストがどの国や都市で活動すべきかを見極める方法を具体的に学び、データの取得方法や分析結果を活用する手法について説明しました。データを正確に理解することは、今後の音楽業界において必須のスキルであることが強調されました。
続いて開催された「Market Deepdive #1(韓国編)」のセッションでは、業界のエキスパートたちがK-POP市場の戦略やマーケティング手法について詳細に解説しました。
特に、HYPEER Inc.のCEOであるジェイデン・ソン氏は、データドリブンなアプローチを用いたファンのセグメント化を紹介し、アーティストが成功するためにはロイヤルリスナーを育成することが重要であると述べました。また、SJ氏は日本人アーティスト「cosmosy」のプロデュース戦略を例に、ターゲット市場へのアプローチ方法について具体的に説明しました。
そして、DMZ Peace Train Music Festivalのセシリア・スジョン・イ氏は、韓国のライブ市場の特徴と、どのように日本のアーティストがライブを通じて韓国市場に進出できるかを解説しました。セミナーは非常に情報豊かで充実した内容となり、参加者同士の交流を図る懇親会も盛況に行われました。
次回の予告
次回のセミナーは、2025年8月14日に開催される「2nd Edition(タイ編)」です。バークリー音楽大学提供のビデオ講義に加えて、タイ市場のエキスパートたちが登壇し、さらなる学びの機会を提供予定です。このシリーズを通じて、音楽業界の新たな可能性を探求し続けることが期待されています。興味のある方は、今から日程をカレンダーにメモしておきましょう。