企業におけるインタビュー調査の実施状況と満足度調査の結果
MMDLabo株式会社のMMD研究所が実施した「2025年企業のインタビュー調査に関する調査」の結果が発表されました。調査は2025年5月22日から5月25日にかけて行われ、就業者男女15,000人を対象とした予備調査の後、実際にインタビュー調査を行っている企業に勤める300人に本調査が実施されました。本記事では、その調査結果を詳しく見ていきます。
調査方法と対象
本調査は次のような構成で行われました。
- - 対象者数: 予備調査で15,000人、本調査でインタビュー調査を実施する企業に勤める300人。
- - 対象者内訳: 外部委託企業に勤める100人、外部と内部両方で実施している企業に勤める100人、内部実施のみの企業に勤める100人。
インタビュー調査の実施実態
調査結果によると、直近3年間で実施したインタビュー調査のうち、内部実施が68.3%、外部委託が65.7%と報告されています。つまり、ほとんどの企業がこれらの調査を積極的に行っていることが分かります。さらに、インタビューの平均対象者数は「10人」で、調査費用は「100万円から199万円」、調査期間は「2ヶ月〜3ヶ月未満」という結果が得られました。
満足度の違い
インタビュー調査の満足度についても大変興味深い結果が得られました。外部委託を利用した企業の満足度が64.0%であるのに対し、内部実施の企業は52.5%と、外部委託の方が高い傾向にあることが明らかになりました。このことから、外部委託がより高い満足度を得られる要因について考える必要があるでしょう。
満足点と不満点
調査における満足点として、外部委託でも内部実施でも「レポート・報告書の分かりやすさ」が共通してトップに挙げられました。しかし、不満点に関しては外部委託では「コミュニケーション」、内部実施では「リサーチャーの知見」「調査設計の適切さ」が課題として浮上しました。この違いは、調査の実施方法による特有の問題だと言えるでしょう。
外部委託の理由と成果
外部に委託する主な理由としては「客観性を持った調査を実施したい」「調査に関するスキルのある人材が不足している」「回答者が本音を言いやすい環境を作りたい」が33%を占めました。調査を通じて得られた成果については、外部委託の場合は「製品・サービスの評価」を、内部実施の場合は「製品・サービス開発のヒント」を求める結果が見受けられました。
調査の意義と展望
全体として、企業がインタビュー調査を利用する目的や手法の選択に対する評価が明らかになった今回の調査。今後は、外部委託による満足度の向上のため、現場のコミュニケーションの改善や、調査設計の適切さの確保が求められるでしょう。
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おわりに
今回の調査は企業がどういったニーズでインタビュー調査を行っているのか、満足度がどう影響しているのかを示しており、それぞれの企業にとって重要な指針となるでしょう。さらに掘り下げた研究が進められることを期待しています。
【調査概要】
- - 調査名:2025年企業のインタビュー調査に関する調査
- - 調査期間:2025年5月22日〜5月25日
- - 有効回答:予備調査15,000人、本調査300人
- - 調査方法:インターネット調査
詳しい調査内容は
こちらからご覧ください。