博報堂、新たに「好き」の探求に挑む研究プロジェクトをスタート
博報堂の生活者発想技術研究所が「偏愛会議™」という新しいコミュニティ型研究プロジェクトをスタートしました。本プロジェクトでは、生活者が持つさまざまな「好き」や「推し活」、さらには所属する「界隈」の実態を深く探求していきます。これは単なるトレンドにとどまるものではなく、企業がマーケティング戦略を考える際の重要な視点を提供することを目指しています。
生活者の「好き」に対する関心の高まり
博報堂の調査によると、10代から60代までの生活者の53.7%が、自分の「推し」に対して強い関心を持っていると回答しています。また、53.3%が自分が属する「界隈」を持っていると認識しており、特に50代や60代でもその傾向が見られます。これにより、「推し活」や「界隈」という文化が、今や広く一般に浸透していることが分かります。この背景に根ざした強い「好き」を持つ生活者の価値観を理解することが、今後のマーケティングにおいて必要不可欠であると考えています。
「偏愛会議™」の活動概要
「偏愛会議™」は、発想技研の研究員と外部研究員の協力を通じて実施されます。外部研究員には、アイドルやアニメ、スポーツなどの分野で深い「好き」を持つ生活者が参加し、当事者目線での研究に重点を置きます。以下に、主な活動内容を紹介します:
1.
生活者の「好き」に関する行動のリサーチ
生活者の強い「好き」にまつわる行動やその意識を調査し、実態を把握します。
2.
企業向けのマーケティング支援
企業が推進する推し活や界隈を活用し、マーケティング戦略やコミュニケーションのサポートを行います。
このプロジェクトを通じて、生活者の「好き」に対する理解をさらに深め、新たな価値提供を目指します。
研究チームの構成
「偏愛会議™」では、発想技研の研究員だけでなく、外部からも多様な視点を持った研究者が加わることにより、より豊かな議論が生まれることを期待しています。その中心となるメンバーがこちらです:
生活者発想技術研究所上席研究員であり、消費行動やマーケティングの分野で豊富な経験を持っています。彼女は自身のアニメや趣味についての経験を活かし、「好き」や「界隈」について更なる研究を進めています。
デジタル生活者発想をテーマにSNSやメタバースでの生活者の行動について研究しており、若年層を対象とした新しいサービス開発のプランニングにも注力しています。彼女もまた「当事者研究」の視点を重要視し、「好き」に関する世代研究を進めているのです。
今後の展望
博報堂生活者発想技術研究所は、生活者の「好き」という感情を真摯に探求し、さまざまな新たな価値を創出することを目指しています。今回の「偏愛会議™」の立ち上げは、単なるマーケティング手法にとどまらず、生活者と企業との新しい関係構築を促進するものとして期待されています。これからの活動によって、企業や生活者の双方が満足できるような新しい成果が生まれることでしょう。