時を超える住まい:マルニ木工とリビタによる革新的リノベーション
創業96年の老舗家具メーカー、マルニ木工と、不動産リノベーションを手がけるリビタが共同で、「時をかける部屋」をテーマにした革新的なリノベーション物件を完成させました。場所は、緑豊かな代々木公園近くに位置する『東急ドエルプレステージ代々木公園』。このプロジェクトでは、単なる空間の改修を超え、世代を超えて受け継がれる住まいを目指し、素材選びから細部に至るまで、時間と歴史への敬意が感じられる空間づくりが実現しています。
「時をかける部屋」:素材へのこだわり
このリノベーションの特徴は、何よりも素材へのこだわりです。マルニ木工の家具製作過程で発生する端材を、アート作品や壁材としてアップサイクル。廃棄されるはずだった木材に新たな命を吹き込み、空間全体に統一感を生み出しています。家具の端材を使用したレリーフや、ウォルナット材の木粉を練り込んだ左官材による壁面は、独特の温もりと高級感を演出。さらに、アーティスト西舘朋夫氏による、端材を活用した唯一無二のアート作品も空間のアクセントになっています。
既存の造作家具も、可能な限り活かされています。前の住戸で使われていた食器棚の扉を再利用し、味わい深い風合いを残したまま、新しい食器棚へと生まれ変わらせています。また、マルニ木工の代表作であるベルサイユチェアの脚を、エントランス扉の取っ手として再利用するなど、細部までこだわったデザインが光ります。
マルニ木工とリビタ:共通の理念
マルニ木工とリビタの協業は、両社の共通理念に基づいています。マルニ木工は「工芸の工業化」をモットーに、100年経っても愛される高品質な家具づくりを追求。一方、リビタは「くらしをリノベーションし、あなたと環境にとって豊かな未来をつくる」という理念のもと、不動産の価値再生に取り組んでいます。両社が共有する「長く使えるものづくり」という姿勢が、このプロジェクトの成功の鍵となっています。
未来へ繋がる住まい
このリノベーションは、単なる建物の改修にとどまりません。それは、過去の遺産を尊重しつつ、未来へと受け継がれる住まいの在り方を提案する試みです。素材のアップサイクル、既存家具の再利用、そして細部まで行き届いたデザインは、住む人に「時の継承」を感じさせ、愛着を持って長く暮らせる空間を実現しています。
物件概要
物件名:東急ドエルプレステージ代々木公園
所在地:東京都渋谷区代々木5丁目35-12
アクセス:小田急線「代々木八幡」駅 徒歩6分、東京メトロ千代田線「代々木公園」駅 徒歩7分
建物:鉄筋コンクリート造地下1階付地上6階建
所在階:1階
リノベーション年月:2024年10月
専有面積:85.71平米
間取り:2LDK
事業主:株式会社リビタ
企画パートナー:株式会社マルニ木工
設計:一級建築士事務所knof
施工:株式会社DAY'S
* インテリアスタイリスト:CHIFUYU IWASA
株式会社リビタ
リビタは、社会と暮らしをリノベーションすることを目指し、不動産の価値再生に貢献しています。マンションや戸建てのリノベーション事業から、シェア型賃貸住宅、ホテル事業まで、幅広い事業を展開。持続可能な社会への貢献にも積極的に取り組んでいます。
株式会社マルニ木工
マルニ木工は、90年以上にわたって高品質な木工家具を作り続けている老舗メーカーです。熟練の職人技と最新の技術を融合し、世界的に高い評価を得ています。このプロジェクトでも、その技術とデザイン力が存分に発揮されています。
この「時をかける部屋」は、単なる住まいを超えた、時間と歴史、そして未来への想いが凝縮された空間と言えるでしょう。