青山で「星灯篭」祭りが復活！伝統文化と現代アートの共演

青山星灯篭で繋がる過去と未来

「令和7年青山星灯篭」が 2025年に開催されます。本行事は、青山星灯篭実行委員会と一般社団法人まちづくりののあおやまが手掛け、9月13日から15日の間、北青山の複合施設「ののあおやま」を本会場として行われます。

この祭りは、江戸時代から明治時代初期にかけて、約1ヶ月間続いていたお盆の行事がルーツです。提灯を竹竿の先に掲げ、その光が星のように夜空を彩る様子が青山の夜を非常に神秘的に演出していました。私たちは、このイベントを通じて、失われた文化を現代に甦らせ、青山の文化や歴史を再認識することを目指しています。

浮世絵を復活させた老舗書店の情熱

青山星灯篭の復興に欠かせないのが、創業134年の歴史を持つ「山陽堂書店」です。実行委員会の一員でもある遠山秀子さんが、その4代目として店を運営しています。昨年、彼女の強い思いから、二代歌川広重による「諸国名所百景東都青山百人町星燈篭」の復刻が実現しました。この復刻版は、江戸木版画の技術が伝承されている高橋工房に依頼し、色彩や彫りを忠実に再現しています。その浮世絵は、多くの人々に親しまれています。

約40基の灯篭が青山通りを彩る

「青山星灯篭」は、地域の有志によって再興されたイベントで、年々その規模が拡大しています。今年は本会場の「ののあおやま」だけでなく、近隣の「きらぼし銀行本店」や「ワールド北青山ビル」などにも約40基の星灯篭が灯され、街全体が幻想的に装飾されます。

文化的な催しが盛りだくさん

「青山星灯篭」期間中には様々なイベントが行われ、訪れる人々を楽しませます。特に注目したいのが、影絵師の川村亘平斎と打楽器奏者の小林武文による影絵パフォーマンス「夜空の影絵ウランダランダ～私の名前を呼んだのは森一番の魔法使い～」です。この作品は、子どもから大人まで楽しめる内容となっており、幻想的な空間で繰り広げられます。

さらに、「星降る森の茶会」も見逃せません。特別な茶室で現代アートと茶の湯の融合を楽しむことができ、和多利有さんによる独特な体験が用意されています。その他にも、能楽の体験や灯篭絵付けワークショップなど、多彩な催しが盛りだくさんです。