ダイアナ・ウィン・ジョーンズの新装版『わたしが幽霊だった時』が登場
2025年12月18日、株式会社東京創元社から、イギリスのファンタジイ文学の巨匠、ダイアナ・ウィン・ジョーンズによる名作『わたしが幽霊だった時』が新装版として発売されます。この作品は、心温まるストーリーと深いテーマ性から多くの読者に愛されてきました。新装版の装画はNaffyによるもので、装幀は岡本歌織が手がけています。
幽霊の少女が辿る時空の旅
本作の物語は、ひとりの少女が事故に遭い、自身が幽霊となったことに気づくところから始まります。彼女は夏の林道での出来事によって、自分の存在を知り、家族との絆や、自らの死の理由を探し始めます。幽霊である彼女は、体がないまま様々な空間を行き来しながら、愛する人たちの思いを感じ取ります。
物語は時空を超えた旅を描いており、彼女の存在がどのように周囲に影響を与えているのか、また、家族の絆はどれほど深いのかが丁寧に描かれています。幽霊としての少女の視点を通じて、読者は彼女の痛みや喜びを共感し、不思議な感情の旅に導かれます。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズの魅力
著者のダイアナ・ウィン・ジョーンズは、現代のイギリスを代表するファンタジイ作家として評価されています。特に、スタジオジブリの映画『ハウルの動く城』の原作者として知られていますが、彼女の作品はそれだけに留まりません。『魔女と暮らせば』や『九年目の魔法』など、多くの名作を世に送り出してきました。彼女の作品は、子供から大人まで楽しめる普遍的なテーマを持っていて、夢と現実が交差する物語が特徴です。
新装版として再登場する『わたしが幽霊だった時』は、ジョーンズの独自の視点と、彼女の作品に込められた温かいメッセージを新たに届けることになるでしょう。
解説と訳者の魅力
本書の訳者である浅羽莢子氏は、東京大学文学部を卒業した優れた翻訳家です。『わたしが幽霊だった時』は、幼少期からの読書体験を活かし、ジョーンズの文章の美しさや繊細さを忠実に再現しています。この新装版では、解説を金原瑞人氏が担当し、作品の魅力を深く掘り下げています。
未来の読者へ贈るファンタジー
『わたしが幽霊だった時』は、ただのファンタジー小説ではなく、人生の様々な側面を考えさせてくれる心温まる物語です。家族、愛、自己認識といったテーマを通じて、読者は自分自身を見つめ直すきっかけを得られるでしょう。未来の世代にも新たな感動をもたらすこの作品を、ぜひ手に取ってみてください。
書誌情報は以下の通りです:
- - 書名: わたしが幽霊だった時【新装版】
- - 著者: ダイアナ・ウィン・ジョーンズ
- - 訳者: 浅羽莢子
- - 出版社: 株式会社東京創元社
- - 発売日: 2025年12月18日
- - 価格: 1,210円(税込)
- - ページ数: 314ページ
- - ISBN: 978-4-488-57216-7
この新装版を機に、ダイアナ・ウィン・ジョーンズのファンタジーの世界に触れてみてはいかがでしょうか。彼女の作品を通じて、日常の中に潜む魔法や、人々の心の奥底にある想いを再発見することでしょう。