NPO法人OVA、子ども自殺対策の新たな取り組みを発表
NPO法人OVAが子どもの自殺対策を強化するため、GIGA端末向けのChrome拡張機能『SOSフィルター』の本格開発を開始します。この取り組みの一環として、4月26日(金)にオンラインでキックオフイベントが予定されています。
SOSフィルターとは?
『SOSフィルター』は、GIGA端末を利用する児童生徒が深刻な悩みを抱えている際、関連するキーワードを検索すると、適切な情報や相談窓口へのアクセスを提供する機能です。これにより、児童生徒が心のサポートを受けやすくなります。
既に2023年11月にβ版が開発され、試験導入が行われた結果、ある中学校・高等学校では、自殺関連の用語が月に20から60件検索されていることが明らかになりました。このデータは、現在の自主的な情報収集のニーズの高さを示しています。
開発の背景と目的
日本では、子どもの自殺者数が深刻な状況に達しています。警察庁や厚生労働省の統計によれば、令和5年の児童生徒自殺者数は507人と、非常に高い水準を記録しました。この状況を受けて、国は「こどもの自殺対策に関する関係省庁連絡会議」を設置し、具体的な対策を取りまとめてきました。
OVAは、より効果的な自殺対策として、従来のフィルタリング機能とは異なり、児童生徒が必要とする情報をプッシュ型で提供することで、彼らが正しい判断を下せる環境を整えることを目指しています。
イベントの詳細
キックオフイベントでは、代表理事の伊藤氏が現状や課題について説明し、開発に関わったデザイナーやエンジニアがSOSフィルターの機能や今後のビジョンを共有します。このイベントは、参加者が自殺対策に関心を持ち、実際に情報を得る貴重な機会です。
参加概要
- - 日時: 2024年4月26日(金)12:00~13:00
- - 形式: オンライン(Zoom)
- - 参加費: 無料
興味のある方は、以下のリンクから申し込みが可能です。締め切りは4月19日(金)となっております。
参加申し込み
本格開発に向けて
本格的な開発では、検索キーワードの幅を広げ、自傷行為やいじめ、虐待、精神疾患などのトピックも含める予定です。また、コンテンツの見直しやデザイン改善も行い、2024年7月には全国の教育機関に無償で提供を開始する予定です。
OVAは、インターネットを活用したプッシュ型情報発信を通じ、リスクの高い生徒たちにより良いサポートが届くことを目指しています。すべての子どもたちが生きる希望を持てるよう、SOSフィルターの活用が期待されます。