バンドー化学が放熱グリース「HEATEX® TG900シリーズ」を展開
兵庫県神戸市に本社を置くバンドー化学株式会社は、2025年5月から新しい放熱グリース「HEATEX® TG900シリーズ」を販売することを発表しました。この製品は、電子機器やその他の用途で求められる放熱材の新たな選択肢として期待されています。これまで同社が提供していたのは、シート型の高熱伝導シートでしたが、今回はグリース状の製品として新たにラインアップに加わります。
放熱グリースの新たなニーズに応える
電子機器の多様な形状やニーズに応じて、放熱材にはさまざまな形式があります。シート状の放熱材は、一般的には高い熱伝導性を持ちますが、形状にフィットしづらいという欠点もありました。これに対して「HEATEX® TG900シリーズ」は、そのグリース状の特性により、被着体への優れた追従性を発揮します。これにより、塗布した際に空気層を挟まずに、熱伝導率が維持されるのです。
さらに、この製品はシリコンフリーであるため、シロキサンガスによる電極部分への接触不良のリスクが減少しています。この特性は、特に高い性能が要求される電子機器において重要なメリットとなります。バンドー化学は、こうした特長を活かして、幅広い市場ニーズに応えることを目指しています。
主な特長とラインアップ
「HEATEX® TG900シリーズ」は、以下の主要な特長を備えています:
- - シリコンフリー: シロキサンガスによる影響を受けず、信頼性を確保。
- - 高い追従性: グリース状のため、被着体にフィットしやすく、効果的な熱伝導が可能。
- - 薄膜塗布対応: ディスペンサーを使用した薄膜塗布が行える仕様で、用途に応じた使い方ができます。
それに加え、耐ポンプアウト仕様も整えており、さまざまな環境で使うことができる製品を提供しています。
環境への配慮と未来
バンドー化学は、製品開発において環境への配慮を非常に重視しています。シリコンフリーという特性は、製品が電子機器に対して優れた信頼性をもたらすだけでなく、環境にやさしい選択肢を提供するものでもあります。
この新しい放熱グリース「HEATEX® TG900シリーズ」は、今後の技術進化や電子機器の多様化に柔軟に対応できる素材として期待されています。2025年の発売に向けて、多くの企業やユーザーのニーズに応えることを目指すバンドー化学の挑戦は続きます。価格や詳しい仕様については、公式サイトや営業担当者を通じて順次発表される予定です。