医療データ標準化を加速するYuimediとNECの協力関係
株式会社Yuimediが日本電気株式会社(NEC)、愛媛大学、一般社団法人医療データ連携分析基盤協会と共同で実施した「医療情報標準化と二次活用に向けたOMOP CDM変換技術検証研究」において、OMOPへの変換技術の支援を行ったことを発表しました。この取り組みは、日本の医療データの標準化を目指し、実際に研究に生かせるデータ基盤を整備する意義があります。
背景
現在、政府は「全国医療情報プラットフォーム構想」や「日本版EHDS」の実現に向けて、公的データベースの活用を推進しています。特にNDB(National Database)を利用した研究や政策立案の重要性が増していますが、実際にはデータの構造が研究に適さない例も多く、データ理解や前処理にかかる手間が研究の阻害要因となっています。
例えば、NDBを解析する際によく見られる問題として、以下のような課題があります。
1.
コード体系の複雑さ:
複数のコード体系が並存し、同一成分に対しても異なるコードが存在するため、データ集計が難しくなります。
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解決策: OMOPを活用することで、各ローカルコードを統一した概念IDにマッピングして、効率的なデータ集約が可能になります。
2.
縦持ちデータの複雑な期間計算:
請求単位でレコードが生成されるため、患者の治療経過を追うためには複雑な処理が必要です。
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解決策: OMOPでは患者単位でデータが集約され、同一患者IDの下に時系列で格納されるため、解析や評価が容易になります。
3.
解析プロトコルの再利用不能:
NDB特有のデータ構造に依存した解析プロトコルは、他のデータベースでも再利用できません。
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解決策: OMOP準拠のデータベースであれば同一のプロトコルを使用でき、国際共同研究への適用も可能です。
Yuimediの役割
本プロジェクトにおいて、YuimediはNECが提供するNDBおよび電子カルテデータからOMOPへの変換処理を主導しました。具体的には、変換仕様の策定からデータのクオリティチェック、リサーチクエスチョンに基づくコホート定義の設計などを実施し、OMOP変換が研究にどのように活用できるかを実証しました。
Yuimediはこれまでに、愛媛大学と共同でHL7 FHIRからOMOP CDMへの変換ツールを開発した実績を持ち、医療データの標準化に向けた取り組みを進めています。このように、企業が持つ技術力と専門性を結集させることで、課題解決に繋がる活動を隙間なく行なっています。
今後の展望
医療データの標準化は、国際的に高まるニーズとともに加速しています。各国が互換性の高いデータの取り扱いを目指す中で、OMOPの普及が進展しており、これは日本においても同様です。今回の実証研究は、公的DBや電子カルテデータのOMOP化に向けた動きの一環であり、Yuimediはこの分野の最前線で活動を続けています。
まとめ
Yuimediは、医療データ標準化を通じて「必要な医療を必要な患者へ届ける」ことを掲げ、引き続き業界や関係機関との連携を強化し、医療データの利活用推進に努めています。NECとの協力関係を通じて、効率的で再現性のある研究環境の整備を進めることが期待されます。
OMOP CDMについて
OMOP CDMは、OHDSIが策定した共通データモデルで、RWD解析に特化した設計が施されています。標準化された用語体系により、各国の医療用語を統合的に扱える点が特徴です。このデータモデルの普及により、国際的なデータの一貫性が高まり、各国の研究活動を後押ししています。
会社概要
株式会社Yuimedi
事業内容: 医療データの標準化や利活用ネットワークの構築
代表取締役: グライムス英美里
設立: 2020年11月
公式ウェブサイト
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