株式会社メンバーズ(本社:東京都中央区)は、みずほ銀行(本社:東京都千代田区)とのコラボレーションを通じて、顧客体験価値の向上を目指したWebサイトのリニューアルに取り組みました。本プロジェクトによって、アクセス数やコンバージョン数が劇的に改善され、金融業界のオンラインにおける課題にも対応しました。
プロジェクトの背景
近年、金融商品は多様化し、それに伴いWebサイトの内容も複雑になっています。利用者が求める情報を簡単にアクセスできないという課題が増大していました。特にみずほ銀行の場合、サイトの情報が複雑で、ユーザーが必要な情報に辿り着くことが難しく、多くのユーザーから不満の声が上がっていました。
このような状況を打破するため、メンバーズは2006年からみずほ銀行のWebサイト運用を支援し、長年の実績と知見を生かして今回のプロジェクトに参画しました。
課題の洗い出し
プロジェクトを通じて特定された課題は以下の通りです:
1.
コンテンツの多重化:一部コンテンツが重複していたため、サイト全体の役割が曖昧になっていました。
2.
古いデザイン:デザインが古く、構造が複雑化していたため、ユーザーが必要な情報を見つけることができませんでした。
3.
情報の過剰:各コンテンツが膨大になっており、消費者が混乱してしまう状況でした。
新しい取り組み
プロジェクトのスタートにあたり、メンバーズは「探させないサイト」という理念のもと、Webサイトの再構築を進めました。
- - 情報の整理:階層を「もの軸(商品)」として再整理し、シンプルな構造を追求。これにより、ユーザーが情報を容易に探し出せるようになります。
- - デザインの刷新:先進性と信頼性を感じさせる新しいデザインを採用し、ユーザーの視覚的な体験を改善しました。
- - プロジェクト管理強化:大規模な関係者が関わるため、総合的なプロジェクトマネジメント体制を導入。その中には、メンバーズの担当者がコンテンツオーナーと連携し、スムーズなプロジェクト進行を支援しました。
成果と評価
この新しいアプローチの結果、みずほ銀行のWebサイトは数億ページビューを誇るにも関わらず、ネガティブなフィードバックが見られなくなりました。特に、トップページから各商品ページへの遷移率は平均で1.5倍に増加し、ユーザー体験が大幅に向上したことが示されています。
みずほ銀行のリテール・事業法人部門 副部門長、宇井昭如氏は本プロジェクトに関して「関係者の役割を明確にし、メンバーズ社員が伴走することで、プロジェクトが円滑に運営されました」と高く評価しています。メンバーズの若手社員がリーダーポジションを担っていることも注目され、デジタル人材育成が顕著に進んでいることが示されました。
さらに、メンバーズのカスタマーサクセスプロデューサー、枦山晃は「リニューアルはあくまでスタートであり、今後はエボリューションに向け全力で取り組む」と強調しました。
まとめ
このプロジェクトは、メンバーズとみずほ銀行が連携し、デジタル化を通じて顧客体験を如何に向上させるかの成功事例として評価されています。これを機に、金融業界におけるWebサイトの役割も大きく変わることが期待されます。今後の進展に注目です。