通関業務の料金改定についての詳細
日本通運株式会社は、2026年1月1日から通関業務における料金の改定を発表しました。この決定は、事業環境の変化やコストの増加に基づいたもので、特に人件費の上昇が大きな要因となっています。通関料金の上限の撤廃以降、1995年の基準を長年維持してきた中で、今後の持続的なサービス提供を目指すためには改訂が必要だと判断されました。
改定の背景
通関業務の料金改定に至った理由は、多角的に存在します。まず、2017年の通関業法改正により通関料金の上限が撤廃されて以来、旧上限金額が業界の指標として長い間使われてきましたが、現在の事業環境はますます変化を遂げています。特に人件費の上昇は顕著であり、その影響は事業の継続に深刻な影響を及ぼしています。
コスト増の要因
- - 人件費の上昇: 通関料の原価構成において、この部分が大きな割合を占めており、維持が困難な水準となっています。
- - 業務内容の複雑化: EPAs(経済連携協定)の拡充に伴い、適用税率の選定や他法令への適合確認が必要になり、業務がより複雑化しています。
- - AEO制度の影響: AEO(Authorized Economic Operator)制度に従った管理業務が増加し、システム関連のコストも増大しています。
通関業務の重要性
通関業者の役割は、正確な申告を通じて関税や消費税の適正な納税を保証することに加えて、国際的な安全保障の維持や違法物品の水際取締りに貢献しています。これらの業務は、健全な国際物流の確保に不可欠な存在です。
改定内容
料金改定の具体的な内容は、基本料金の約25%の増加であり、少額貨物の簡易通関の扱いについても同様の改定が行われます。この改定は、受託分が2026年1月1日より適用される予定です。
日本通運は、これまでの作業条件を鑑みた適正な料金設定に努め、法令遵守とサービス向上に努めながら、顧客の国際物流の円滑化に引き続き貢献していく姿勢を示しています。健全な通関業務の継続とサービス品質の維持のために、業界における理解が求められます。
NXグループについて
NXグループは、1937年に設立されて以来、輸送を通じて人や企業、地域のつながりを大切にし、社会の発展を支えてきました。世界57の国と地域に約78,000人の従業員を持ち、陸・海・空の様々な輸送形態を駆使して高品質のロジスティクスサービスを提供することに情熱を注いでいます。
企業メッセージ「We Find the Way」には、どんな逆境でも最良の方法を見つけ出し、実行するという強い決意が込められています。 NXグループは単に物を運ぶだけではなく、顧客の未来を共に築くパートナーとして、持続可能で環境に優しいサプライチェーンソリューションの提供に努めています。
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