オンライン献花サービス「メタセレモニー」で故人を偲ぶ
近年、少人数での家族葬を選ぶ人が増加傾向にあります。しかし、遠方や事情により葬儀に参列できなかった人にとって、故人を偲ぶ機会は限られていました。そんな課題を解決するサービスとして、11月14日に「メタセレモニー」が提供開始されました。
メタバース空間で故人を偲ぶ
「メタセレモニー」は、メタバース上に献花会場や偲ぶ会会場を作成し、パソコンやスマートフォンから24時間いつでもアクセスできるサービスです。世界中どこからでも、献花、お香典、メッセージを送ることができ、故人を偲ぶ時間を共有できます。
開発のきっかけは、開発者が恩師の葬儀に参列できなかった経験から生まれました。多くの教え子も、同じ思いを抱いているのではないかと考え、このサービスを開発したとのことです。
家族葬の増加と参列できない人の思い
2015年と比較して、2024年の一般葬の割合は減少している一方で、家族葬の割合は増加しています。この背景には、少人数で親密な葬儀を希望する人が増えているという社会情勢の変化があります。しかし、家族葬の場合、親族以外の人が故人を偲ぶ機会が少なくなってしまうという問題点も存在します。
「メタセレモニー」は、こうした問題を解決し、家族葬であっても、故人に想いを寄せる多くの人々に参列の機会を提供します。
簡単な操作性と充実した機能
「メタセレモニー」は、主催者様(喪主様、葬儀社様など)にとって、使いやすさを重視した設計となっています。テンプレートから会場を選び、写真や挨拶文を入力するだけで、簡単にメタバース空間が作成できます。参列者様は、パソコンのChromeブラウザやスマートフォンアプリからアクセスできます。
参列者様は、バーチャル空間で献花、お香典、メッセージを送信するなど、故人を偲ぶ様々なアクションを行うことができます。高齢者の方でも使いやすいシンプルな操作性を目指しており、メタバースに不慣れな方でも安心して利用できます。
葬儀社様や企業向けの機能も充実
「メタセレモニー」は、葬儀社様、企業総務部様、芸能事務所様など、主催者様向けの機能も充実しています。システムの難しい知識は不要で、月額料金もかかりません。すぐにでもサービスに取り入れることができ、喪主様や関係者様のニーズに応えることができます。
まとめ
「メタセレモニー」は、家族葬の増加という社会情勢の変化に対応し、故人を偲ぶ新たな方法を提供する画期的なサービスです。場所や時間にとらわれず、多くの人が故人に思いを馳せることができるため、今後の利用増加が期待されます。少人数化が進む葬儀において、故人を偲ぶ機会を提供するだけでなく、故人の思い出を共有し、残していくという新たな文化を創造する可能性を秘めていると言えるでしょう。