AIを活用したヘルスケアの未来を切り拓くスタートアップ12社が発表
日本貿易振興機構(JETRO)と経済産業省の協力により、AIを駆使したデジタルヘルススタートアップの支援プログラム「J-StarX AI Medicalコース」が始動します。このプログラムの第一期に参加するスタートアップ12社が決定しました。
プログラムの目的
「J-StarX AI Medicalコース」は、医療分野におけるAI技術の活用を促進し、米国市場に進出するための支援を行うものです。地域ごとの規制理解や知識習得、戦略策定などを実践的に学ぶことで、グローバルに挑戦できるヘルスケアスタートアップの創出を目指します。
参加企業の紹介
今回選ばれた12社は以下の通りです。
- - AISI X:脳画像や検査データをAIで分析し、脳疾患の診断時間を大幅に短縮するプラットフォームです。
- - 株式会社Godot:行動科学とAIを融合させ、人の意思決定をモデリング。患者主体の医療を実現します。
- - 株式会社GramEye:薬剤耐性菌に挑む企業で、AI医療機器による迅速感染症診断を提供します。
- - HUMANITY VISION合同会社:フェイスカメラを使用して瞳孔の動きを精密に測定するプラットフォームを開発。
- - 株式会社LIFESCAPES:脳波とAIを組み合わせ、中枢神経疾患の生活の質を向上させることを目指しています。
- - 株式会社nonat:妊婦や子どもを対象にした基盤モデルの構築に取り組んでいます。
- - 株式会社Surg storage:医療動画や画像データを匿名で提供し、120以上の病院と提携。
- - SyntheticGestalt株式会社:分子情報に特化したAI技術を開発し、医薬品等に応用します。
- - サウンドウェーブイノベーション株式会社:新しい医療機器技術を開発し、認知症や心臓病の治療を目指しています。
- - 株式会社デジリハ:デジタルアートとセンシングを活用したリハビリツールを提供。
- - 株式会社テンクー:がんゲノム医療をサポートするAIサービスを医療機関向けに提供。
- - 株式会社ネオキュア:リアルタイムデータ提供を通じて、救急医療から遠隔診療まで、新たな医療の可能性を探索しています。
プログラムの進行
「J-StarX AI Medicalコース」は2段階のプログラムで構成されています。第一段階では、オンラインでの講義やワークショップを通じて、米国市場進出に向けた基本的なスキルを養成します。最終週には実際に米国のメイヨー・クリニックキャンパスを訪れる機会があり、医療の現場を学び、KOLとのネットワーキングも行います。
第二段階では、AI機器を有する4社のスタートアップが、メイヨー・クリニックの医療データプラットフォームにアクセスし、データを活用したエビデンス構築を行うことができます。
メイヨー・クリニックとの連携
プログラムの実施には、医療分野での著名な組織であるメイヨー・クリニックが関与しています。彼らのサポートにより、日本のスタートアップが米国市場に登場するための大きなステップを踏み出すことが期待されています。
このプログラムは、日本のイノベーションをグローバルな医療エコシステムとつなぐ重要な架け橋になり得るでしょう。今後の展開が楽しみです。