特許資産の新しい価値評価法、IPDefineが発表
近年、企業にとって特許は重要な無形資産として認識されてきました。その中で、特許権の実際の価値を定量的に評価する必要性が高まっています。IPDefine株式会社は、特許資産を評価するための画期的な手法「IPDEFINE Ratings」を開発しました。このプラットフォームにより、企業が保有する無形資産の価値を可視化することが実現しました。
特許資産の見えない価値
特許は、企業が持つ重要な資産でありながら、日本を含むアジア圏の企業では、その多くがバランスシートに反映されることがありませんでした。特許の数が多いにもかかわらず、それらの利用や経済的価値の評価が行われないことが多かったのです。そのため、投資者は企業の無形資産について評価を行うことが難しく、企業はその潜在的な価値を見逃していました。
IPDEFINE Ratingsの導入
IPDefineが提供する「IPDEFINE Ratings」は、特許権の侵害リスクや売上規模、特許の過去の取引履歴を基に金銭的価値を評価します。この新しい評価モデルでは、技術の分類や件数に依存せず、特許のキャッシュフローの源泉を明らかにします。これにより、企業は特許資産の価値を金融的に理解でき、戦略的な判断に役立てることができるのです。
企業の財務に迫る特許評価
IPDefineの評価モデルにより、かつてオフバランスとされていた特許資産が、対外的に財務的な視点からも検討されることが可能になります。この新たなアプローチにより、ライセンス収益や特許訴訟から得られる収入の最大化が期待されます。特許群に基づく安定的なキャッシュフローが証明されることで、将来の資産の証券化も視野に入ります。
今後の展望と課題
現在は主に日本と米国の上場企業を対象にしたマクロな分析を行っていますが、今後は非上場企業への評価サービスの提供や、個別特許や製品レベルの詳細なレポートも予定しています。また、金融機関やライセンサーとの連携を強化する計画もあります。これにより、知的財産実務と資本市場との新たな接点を創出し、企業の評価をより正確に行えるようにすることを目指しています。
IPDefineは、特許資産の革新的な評価によって、企業の成長と価値創造に寄与することを目指しています。知的財産のさらなる有効活用に向けて、今後も目が離せません。