旅の香りが彩る豪華客船「飛鳥Ⅲ」の特別なアメニティ

2025年7月20日、新たに就航する豪華客船「飛鳥Ⅲ」は、贅沢な空間と共に特別なアメニティとして、「旅する香り」をテーマにした独自の製品を提供しています。この豪華客船で使用されるアメニティは、日本の自然と文化を感じさせる、オリジナルの香りをまとった特別な品々です。これらは、富山県富山市に本社を構える株式会社MAEと、同じく富山県南砺市に本拠地を持つ株式会社コラレアルチザンジャパンの共同開発によるものです。

日本文化の香り、クスノキ

アメニティの中で特に注目したいのは、主役となるクスノキの香りです。この樟は日本に古くから伝わる御神木であり、薬用として利用されるほか、防虫作用もあることで知られています。九州産のクスノキを用いて、高知県産のゆずと融合させた香りは、まさに日本の自然の豊かさを象徴するものです。
特に井波彫刻のまちで知られる富山県南砺市で培われたクスノキは、アートと融合し、使われなくなった端材を原料に蒸留して新たな香りとして生まれ変わっています。このプロセスは自然を大切にした循環型のものづくりを表現しており、製品には自然の魅力が存分に詰まっています。

香りのストーリー

飛鳥Ⅲの航路は日本各地の文化と人々の記憶を紡ぎますが、クスノキの香りもその一部を担っています。船が寄港する土地の空気や光、森や海の記憶が、ひとしずくの香りに凝縮されて届けられるという仕組み。クスノキとゆずの香りは重なりあい、凛とした清々しさと甘酸っぱさが見事に調和し、まるで旅行者を癒すような深いひとときを提供します。

美容と健康の両立

このアメニティの魅力は香りだけではありません。富山湾からの海洋深層水と愛媛県のアコヤ真珠エキスを使用し、肌と髪に優しい洗浄成分が配合されています。アミノ酸系の成分により、洗い上がりがしっとりすることを実感でき、自然の恵みが詰まった製品となっています。これにより、香りとともに五感を刺激し、心に響く特別な体験を提供しています。

企業の情熱

「飛鳥Ⅲ」のアメニティ製品の開発を手掛けた株式会社MAEは、医薬品や化粧品の製造において高い品質基準を誇る企業です。人と自然の調和を理念に地域資源を活用した商品開発を行っています。同行する株式会社コラレアルチザンジャパンも、職人の手仕事と地域文化を大切にしたプロジェクトを展開しており、アロマ商品に特化した自社ブランド「CANO」では旅先の記憶を呼び起こす香りを提案しています。

これからの展望

地方の職人たちのストーリーと企業が融合する今回の取り組みは、全国的にOEM・ODMの可能性を広げる新たな試みとなるでしょう。今後も、地域の特性を生かした製品とストーリー性を持ったアイテムを展開していく動きが期待されています。飛鳥Ⅲでの贅沢な体験を通じて、旅と香りがいかに連動するかを楽しむ瞬間が待っています。