専門性と意識を探る！2023年の矯正歯科治療に対する調査結果

矯正歯科治療と国民の意識の現状

公益社団法人日本臨床矯正歯科医会が実施した意識調査により、矯正歯科治療に対する国民の興味や認識の実態が明らかになりました。本稿では、調査結果に基づいて、矯正歯科治療の専門性や医院選びのポイントについて詳しく掘り下げます。

調査の概要と結果

この調査は、全国の20代から60代の男女1030人を対象に、2020年に実施されました。調査結果からは、以下のような興味深いデータが得られました。

1. 約8割が矯正歯科の専門性を認識
調査に参加したほとんどの人々が、矯正歯科は専門性の高い治療であると理解していることが分かりました。

2. 治療に興味を持つ20代男女
特に20代の男女は、約4割が矯正歯科治療に関心を持っていると回答しました。

3. 医院選びで重視される点
矯正歯科治療を受ける医院を選ぶ際に最も重視されるのは「治療費」で、続いて「通院の利便性」が挙げられました。

4. 医院とのトラブル経験
全体の約3割弱が医院でのトラブルを経験したことがあるとし、特に20代の女性にその傾向が強いことが示されました。金銭面に関するトラブルが特に注目されます。

5. 情報の認知不足
歯科医院のホームページに対する規制について知っている人はわずか1割にとどまることが分かり、情報発信の重要性が強調されています。

矯正歯科治療の専門性

矯正歯科治療は、専門的な知識と技術を要する高度な医療行為です。日本臨床矯正歯科医会は、矯正歯科治療の専門性向上に向けた啓発活動を行っており、その活動がこの10年で少しずつ成果を上げてきたと考えています。例えば、医療法の改正により「矯正歯科」の標榜が始まった背景も、国民の専門性の認識向上に寄与していると言えます。