Gallery & Bakery Tokyo 8分での仲衿香の個展
株式会社The Chain Museumが運営するGallery & Bakery Tokyo 8分が、開廊1周年を記念して、アーティスト・仲衿香による新作個展「鈍化と回復」を開催しています。この展覧会は2025年10月18日から11月18日までの開催で、仲にとっては日本での最大規模の展示となります。
展覧会の概要
仲衿香は長野県小諸市出身の現代アーティストであり、これまで国内外で作品を発表しています。彼女は、現代社会に散在する記号の断片を絵画として再構築する独自のアプローチを持っています。この展覧会では、120号に及ぶ大作や新シリーズを組み合わせた作品群が展示され、その中で「鈍化と回復」というテーマを探求します。
アクリル絵具を厚く塗り重ねた作品は、時に作家の意図を超えてダイナミックな「ズレ」を生じており、その偶発性が記号の意味の揺らぎを視覚化する役割を果たしています。仲は、このズレが生む新たな視点を通じて、私たちが日常の中で見逃しがちな対象の意味を問い直しています。
仲の創作理念
展覧会のステートメントにおいて、仲は初めて完成させた横長のシアンの絵に触れ、その美しさを再発見したことを記しています。別の色、赤色に長時間接していると、シアンがより鮮やかに感じられるという現象は、感覚の順応がもたらすものです。その経験を通じて、仲は鈍化した感覚が普段当たり前だったものの価値を見逃してしまうことに気付きました。そして、それには「距離を置くこと」が重要だとも語っています。
彼女のモチーフは「現代の記号」。その作品に触れる時、私たちは感覚が回復し、作品本来の意味を巧みに味わえるようになる未来が訪れることを期待しています。
会場限定の記念グッズ
また、本展を記念して、仲が手作業で制作した「一点もの」のステッカーも会場限定で販売されています。このステッカーは全6種類がカプセルトイ形式で販売されており、開けてみるまで何が出るかわからない楽しみがあります。価格は1枚500円で、シンプルながらも魅力的なデザインが特徴です。完売必至の人気商品なので、ぜひ足を運んで手に入れたいアイテムです。
アートスペースとしての意義
Gallery & Bakery Tokyo 8分は、アートギャラリーとカフェが統合された新しい形のアートスペースです。アートを鑑賞した後には、美味しいコーヒーやパンを楽しみつつ、作品についての感想を語り合うことができます。アートと食の融合がもたらす新たな体験を提供しています。
持続可能な都市開発に力を入れる東京の中心で、訪れる人々にとってアートが身近な存在になることを目指しています。展覧会は無料で観覧することができますので、気軽に訪問してアートとカフェの両方を楽しんでください。
まとめ
アートと日常を融合させた新しいスタイルのGallery & Bakery Tokyo 8分で、仲衿香の「鈍化と回復」というテーマが織りなす独特のアート体験をぜひお楽しみください。彼女の作品が持つ奥深い視点と、自らの感覚を再考する機会を与えてくれることでしょう。皆様のご来場を心よりお待ちしております。