新素材コンクリート
2024-11-05 11:29:55

国内初!CO₂排出量を大幅削減する新素材コンクリート

環境への新たな挑戦



近年、環境問題への対応が求められる中、株式会社IHI建材工業(以下IKK)が大きな一歩を踏み出しました。IKKは、鉄建建設株式会社と協力し、大阪府吹田市で発注された下水道管渠整備工事において、国内初となるジオポリマーコンクリートを使用したシールドセグメントを適用しました。このジオポリマーコンクリート「セメノン®」は、従来のセメントを一切使用せず、CO₂排出量を大幅に削減することが可能です。

ジオポリマーコンクリート「セメノン®」の特徴


「セメノン®」とは、メタカオリンやフライアッシュなどの活性フィラーと水ガラスを組み合わせることで生成される高性能なコンクリートです。IKKの茨城工場で製造され、環境への配慮がなされています。特に注目すべきは、セメントを使用しないことで、従来のコンクリートと比べて最大80%ものCO₂排出量を削減できる点です。

性能の実証


IKKは、実工事への適用に先立ち、様々な性能試験を実施しました。その結果、ジオポリマーコンクリート「セメノン®」は、従来のコンクリートと同等以上の強度と耐荷重性能を有することが確認されました。また、高い耐酸性、透水抵抗性、耐摩耗性を兼ね備えており、特に下水道関連の施設においても長寿命化を実現します。この特性によって、維持管理費用の削減にも寄与することが期待されています。

環境への影響


セメントは、その製造過程で膨大な量のCO₂を排出しますが、ジオポリマーコンクリートはその必要がありません。これにより、コンクリート使用時の環境負荷を格段に軽減します。実際、コンクリートにおけるCO₂排出量の約90%は、セメントに起因していますが、セメノンの使用により、この負担を大きく減少させることが可能です。

継続的な取り組み


IKKと鉄建建設は、今後のさらなる展開を考えて、耐久性試験や性能試験を継続しています。また、耐腐食性能が必須とされる下水道の汚泥ピットや貯留管など、様々な構造物へのジオポリマーコンクリートの積極的な提案を行うことで、持続可能な社会の実現に貢献することを目指しています。

おわりに


今回の取り組みは、国内のインフラ建設においても新たな局面を迎えています。持続可能な未来に向けて、環境に優しい技術の導入はますます重要性を増していくことでしょう。IKKのジオポリマーコンクリート「セメノン®」は、その一環として、私たちの生活や環境をより良くする一助となるに違いありません。


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会社情報

会社名
株式会社IHI
住所
東京都江東区豊洲三丁目1-1豊洲IHIビル
電話番号
03-6204-7800

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