介護施設選びの実態と世代間ギャップを探る調査結果が発表されました

介護施設選びの実態調査が明らかに

介護への関心が高まるお盆が近づく中、株式会社LIFULL seniorが運営する「LIFULL 介護」は、「介護施設選びの実態調査」の結果を発表しました。この調査は、帰省や家族の衰えをきっかけに、介護を考える人々にとって重要な情報を提供するものです。

お盆に実家帰省がきっかけとなる介護の問題

毎年、お盆時期に帰省することで、家族の健康状態や衰えに気づくことが多いです。この時期、介護に関する相談が増加する傾向があり、LIFULL介護ではこの時期に合わせて調査を実施しました。調査対象は、20代から80代の男女2,500名。親族の介護施設選びに関与した方々からのリアルな意見を集めました。

介護施設選びの重要な要素とは

調査結果によると、訪問した施設の平均値は2.8か所で、検討期間は平均60.8日とされています。特に20代・30代では、約3割が「1週間程度」での短期間に決定してしまう傾向が見られました。

また、選ぶ際に最も重視される要素は「スタッフの印象が良いこと」で54.8%が選出、次に「施設の立地」が挙げられました。このことから、介護施設選びには人間関係や環境が大きな影響を与えることが確認されました。

入居お祝い金の影響

特に注目されたのが「入居お祝い金」の存在です。これは、介護施設への入居時に紹介会社から受け取る金銭で、約9割の20代が施設選びに影響を受けると回答しました。さらに、受け取った金額は、20代では約半数が1万円以内となっていることも明らかになりました。

入居お祝い金を受け取った人々は、紹介会社から特定の施設を強く勧められた経験が2倍に上ります。これは、紹介会社にとっても重要なマーケティング要素として働いていることを示唆しています。

世代間ギャップが浮き彫りに

世代間の違いも興味深い点です。具体的には、20代と70代の回答を比較した結果、立地条件やキャンペーンの有無に対する重視度に大きな差がありました。特に「キャンペーンや特典があること」を重視する人は20代では17.6%、70～80代ではわずか0.7%という結果でした。

LIFULL介護の編集長である小菅秀樹は、短期間での施設選びが後悔に繋がるリスクを強調しています。「本当に見るべきは、ケアの質や生活の安心感であり、家族の通いやすさも重要だ」と述べています。