クミコ 70歳アニバーサリー
シャンソン歌手のクミコは、2025年に70歳の誕生日を迎え、再デビューから25周年を迎えるメモリアルイヤーを祝して、記念のベストアルバム『シャンソンティックな歌たち』を6月25日にリリースすることを発表しました。アルバムには、彼女の集大成ともいえる珠玉の13曲が収録されており、中でも新録音の楽曲が5曲含まれているという。
クミコの音楽人生を振り返る
クミコは、作詞家松本隆氏のプロデュースにより「クミコ」として再デビューし、以来その歌声で多くのファンを魅了してきました。花道にはシャンソンやジャンルを越えた楽曲があり、彼女の歌の背後には様々な「出逢い」があることが伺えます。その人生の中で出会った作詞家や楽曲との関わりが、彼女の音楽に深みを与えているのです。
2025年は、広島平和記念公園にある「原爆の子の像」のモデルである佐々木禎子さんを歌った『INORI ~祈り~』の新録音もあり、平和への思いを込めたこの曲は15年ぶりのリリースとなります。クミコは、被爆2世の佐々木祐滋さんからの託けを受け、自らの歌声でこのメッセージを伝えることを決心した経緯があります。
ベストアルバムの魅力
アルバムには、松本隆作詞による薬師丸ひろ子の名曲『Woman 'Wの悲劇'より』のカバーや、阿川佐和子とのデュエット曲『無口なお月さま』、そしてシャンソンの名曲『人生は美しい』も収録されています。特に『無口なお月さま』は、阿川にとって初の歌レコーディングとなり、大変注目される楽曲です。
クミコは、伝説のシャンソン喫茶「銀巴里」で培ったシャンソンへの情熱を反映させ、自らの音楽スタイルを確立してきました。アルバムの『人生は美しい』や『広い河の岸辺~The Water Is Wide~』といった楽曲は、彼女が長いキャリアを通じて培った技術を感じさせるものであり、聴く者の心に響く名曲となるでしょう。アルバムには他にも、松本隆が全作詞を担当した『デラシネ』からの楽曲や、佐世保空襲を経験した古賀力の訳詞による『人生は美しい』が含まれ、平和への思いも強く綴られています。
クミコからのコメント
クミコは、「私の歌い手人生は、多くの出逢いによって支えられてきました」とコメントしており、その言葉には彼女の人生の重みが感じられます。作り出された楽曲だけでなく、彼女を取り巻く人々との関係性が、彼女の音楽を形作ってきたことを示しています。
クミコのコンサート情報
さらに、クミコはコンサートも予定しており、2025年4月23日には昭和歌謡とシャンソンの夕べを開催することが決まっています。また、同年7月1日には、東京オペラシティコンサートホールにて特別なコンサートを行い、ミュージカルの井上芳雄をゲストに迎える予定です。
2025年は、クミコにとって多くの意味を持つ年です。その美しい歌声と共に、彼女の人生と音楽の深さをぜひ楽しんでいただきたいと思います。ベストアルバム『シャンソンティックな歌たち』のリリースを心待ちにしながら、彼女のさらなる活躍に目を向けていきましょう。