AIで進化する建築業界のCO2算定
建設業界は、環境問題に対する対応がますます重要視される中、株式会社ゴーレムと株式会社大林組が手を組み、AIを駆使した新たな取り組みを開始しました。その名も「Gorlem CO2」。このシステムは、建物のライフサイクルにおけるCO2排出量を正確に算定することを目的に開発されました。
取り組みの背景
大林組は、2019年に策定した「Obayashi Sustainability Vision 2050」に従い、ESGやSDGsの観点からも積極的にCO2排出量削減に取り組んでいます。特に、建物のライフサイクルにわたるCO2排出量の把握は、その実現に不可欠です。従来、技術者が手作業で行っていたこの作業は膨大な時間と専門知識を要し、効率的な運用が難しいという課題がありました。
「Gorlem CO2」の特徴
この新しいシステム「Gorlem CO2」は、AIを活用することで、従来の手作業を大幅に効率化します。見積明細の仕分けや数量算定を自動化することにより、作業時間を75%以上も短縮できるだけでなく、正確なCO2排出量の算定結果を誰もが得られるのです。また、大林組が蓄積してきたノウハウやデータがAIの学習に活用されることで、その精度も高まっています。
本システムは、各種団体が推進する算定ツールにも対応しており、建築主の要望に応じたデータ提供が可能です。これにより、建設業界はますます持続可能な方向へと進むことが期待されます。
今後の展開
ゴーレムと大林組は、この画期的なシステムをもとに、竣工予定の建物のCO2排出量を効率的に算定していく予定です。さらに、異なる用途や構造を持つ多様な建物からのCO2データを蓄積することで、その利活用を進めていきます。
最終的には、CO2排出量の削減に向けた合理的かつ訴求力のあるプランを建築主に提供し、カーボンニュートラル社会の実現に寄与することを目指しています。
企業情報
所在地: 東京都港区港南2丁目15番2号
代表者: 佐藤俊美
事業内容: 国内外の建設工事や地域開発等
公式サイト
所在地: 東京都千代田区一番町15番地21
代表者: 野村大輔
事業内容: DXプロダクトの開発及び運用
公式サイト
この新しいアプローチが、建設業界全体に与える影響は計り知れません。企業の持続可能な取り組みが進む中、AI技術がどのように役立つか、今後の展開に注目です。