高齢者の外出支援を目指した実証実験が栃木県芳賀町でスタート

2025年6月6日、コクヨの家族見守りIoTブランド「Hello! Family.」が、株式会社オートテクニックジャパンと共に、栃木県芳賀町で高齢者を対象にした「高齢者の外出支援」の実証実験を開始します。この実験は、地域に住む高齢者が安心して外出できる環境を整えることを目的にしています。

1. 実証実験の背景

「Hello! Family.」は、2023年に発売されて以来、特に小学生の保護者から多くの支持を得てきました。このブランドは、GPS位置情報を活用し、社会的な課題解決のために多くのニーズに応えてきました。最近では、高齢者の移動支援に関するリクエストが増えており、そのニーズに応えるべく取り組みが進められています。

一方、オートテクニックジャパンは、芳賀町及び社会福祉協議会と共に高齢者の移動支援を目的とした三者協定を2025年4月に締結しました。この試みは、高齢者の移動をサポートすることで、彼らが容易に外出し、買い物や交流を楽しむことができることを目指しています。

2. 実証実験の内容

芳賀町と宇都宮駅を繋ぐ新しい路面電車（ライトライン）が開通したことで、交通の利便性が向上していますが、この実証実験はその便益を生かし、特に「ラストワンマイル」の移動手段を確保することに重きを置いています。これは、居住地から近隣の商店街や最寄り駅への移動をサポートするものです。

各団体は以下の役割を担います：

- 地域自治体：実証実験全体の調整及び支援を担当。
- 社会福祉協議会：移動バスの運行及びモビリティハブの設置・運営。
- オートテクニックジャパン：モビリティハブから町の中心に至るパーソナルモビリティによる移動支援。コクヨは「Hello! Family.」を通じて、リアルタイムの位置把握や異常時の通知機能を提供し、高齢者の移動をより安全・安心にします。

3. 「Hello! Family.」シリーズの活用

本実証実験では、オートテクニックジャパンに対して「Hello! Family.」シリーズから「はろここトーク」と「ハロファミアプリ」を提供します。これにより、高齢者やその移動手段の位置情報を支援し、スムーズな移動が可能となります。

- はろここトーク：日本語および英語での音声メッセージの送受信が可能。
- ハロファミアプリ：ユーザーの移動履歴や現在地を表示する機能を提供。

「はろここトーク」をパーソナルモビリティに搭載することで、4G通信を通じてリアルタイムの位置情報を地図上に表示することができます。音声メッセージ機能により、万が一の際の迅速なサポートも可能です。

4. 未来を見据えた取り組み

日本の人口が高齢化する中、コクヨは「Hello! Family.」を通じて高齢者が安全に外出できる社会の実現に寄与していきます。高齢者が地域社会に活躍できる環境を整えることは、さらなる地域活性化へとつながります。この実証実験が、今後の高齢者支援モデルの一つとして、大きな影響を持つことが期待されます。

ぜひ、栃木県芳賀町での実証実験に注目してみてください。