コクヨが提唱する新たな幸福の指標「We-Being Project」とは
未来の体験を社会にインストールしようとするクリエイティブ集団「PARTY」が、コクヨ株式会社の「We-Being Project」に参画しました。このプロジェクトは、京都大学の内田由紀子教授との共同研究をもとに、人間関係や環境との「あいだ」に幸せを見出す新しい幸福の指標「We-Being」を提案するというものです。個々の内面的なウェルビーイングだけでなく、人と場の関係性に注目し、広く社会に影響を与えることを目指しています。
「We-Being」の背景
これまでのウェルビーイングの考え方は、主に自己成長や自己実現を基にした個人主義的な価値観でした。このアプローチは個人の人生を充実させる一方で、コミュニティや社会とのつながりが希薄になることで孤独感をもたらしています。特にリモートワークの普及により、職場での人間関係が希薄化し、職場内での相談相手が少なくなるなどの問題が顕在化しています。
このような状況を背景に、コクヨは「Well-being」の「Well」を「We」に置き換え、個人を越えた「わたしたち」の視点から新たな幸せを見出す「We-Being」という概念を提唱しています。これは、協調関係を大切にしながら自律的に行動できる姿勢を重要視したアプローチです。
プロジェクトの具体的な活動
「We-Being Project」では、様々な探求活動が進められています。PARTYはその中でプロジェクトデザインを手がけ、具体的な取り組みを進めています。
1.
30VOICES: 様々な分野で活躍する30人に、それぞれの幸せ観や「We-Being」を実現するためのキーワードをインタビューし、記事・動画として公開しています。第一弾には、台湾のデジタル担当大臣や教授、作家などの著名人が参加しています。
2.
We-Being Dialogue: 専門家との対話を通じて「We-Being」を実践する手法を探る研究会です。今後も様々なテーマで鼎談が予定されており、レポートや音声コンテンツとして公開されます。
3.
自律協働型AI「We-chan」: プロジェクトに並行して開発されるAIエージェントで、人や場との「We-Being」をサポートします。利用者が日常生活の中で「We-Being」を理解しやすくするための情報提供を行います。
4.
事例リサーチ: We-Beingに関連する国内外の空間や場の調査を行い、具体的な実践に向けたヒントをレポートします。
PARTYの視点
PARTYのプロジェクトデザイナーである山中啓司氏は、「PARTY」という名前には、「異なる個性を持った人々が共通の目的のために集まる」という意味が込められています。彼は、個々の個性を尊重しながらも、お互いの価値観を融合させることで新たな創造が生まれると考えています。また、彼は「We-Being」の定義について、協調を通じて人と場との関係性を深め、自律的に行動する状態を重要視しています。
これまでにない人や物をつくるという社是のもと、PARTYは研究者や実践者と共にまだ形のない思想を具体化し、社会に実装するための体験をデザインしています。
未来への展望
「We-Being Project」は、今後も世界各国での調査を広げ、空間や家具づくりにおいて「We-Being」の視点を生かすことを目指しています。このプロジェクトは、協調的な新たな幸福の在り方を提案し、社会全体に良い影響を与えることを期待されています。日本の企業として、コクヨとPARTYはこの新しい幸福の指標を通じ、未来を共に切り開いていく意欲を示しています。