建設現場の新技術
2023-06-14 08:00:02
TriOrbと戸田建設が共同で建設現場用ロボットの開発に着手
TriOrbと戸田建設が建設現場向けロボット開発を開始
日本の建設業界は現在、深刻な人手不足という課題に直面しています。この問題に対処するため、株式会社TriOrb(トライオーブ)と戸田建設株式会社は、建設現場に自律型の全方向移動ロボットを用いた資材搬送装置の共同研究を開始しました。このプロジェクトでは、TriOrbの最新技術を活用し、業務の生産性向上を図る新しいアプローチが期待されています。
効率化を目指す共同研究の背景
建設業界は労働力の減少や高齢化が進む一方で、作業の重労働化も問題となっています。これまで、荷下ろしや目的フロアへの搬入などは全て人手によって行われてきましたが、今後はロボット技術の導入が鍵となるでしょう。今回の共同研究は、建設現場特有の問題を解決し、効率的な資材搬送を実現することを目的としています。
TriOrb BASEの特性と期待
TriOrbが開発した「TriOrb BASE」は、球駆動式の全方向移動機構を搭載しており、コンパクトながらも高い走破性を誇ります。これにより、建設現場のような荒れた環境や狭いスペースでも自在に移動できることが期待されています。また、通常のロボットに比べてメンテナンスが容易であることも特筆すべきポイントです。
この新しいロボットの導入により、工事用の資機材運搬作業の負担が軽減され、限られた人員で生産性を向上させる道筋が見えてきます。また、TriOrb BASEは、段差や溝などの障害物を乗り越える能力も試験されており、実際の現場において要求される高い性能を備えていることが実証されています。
現場実験から得られたデータ
最近、TriOrb BASEを使用した実験が行われ、270kgの資材を感知しながら搬送することに成功しました。この実験から得られたデータは、ハードウェアの改修に活かされ、より優れた走行性能の実現に向けての分析が進められています。
戸田建設の期待
戸田建設は、これまで多くの試行錯誤を重ねながら、建設現場の効率化を目指してきました。同社は、TriOrb BASEの高い可搬性能と精緻な移動能力に強い期待を寄せています。また、TriOrbの先進的なロボット技術と、自社が持つ建設現場での知見を融合させ、業界全体の生産性向上に貢献する意向があります。
まとめ
今後、TriOrbと戸田建設の共同研究が進むことで、建設業界における自律型ロボットの利用が現実のものとなり、業務の効率化が実現することが期待されます。この革新は、単なる技術の導入にとどまらず、建設業界全体が抱える多くの課題に挑む重要な一歩となるでしょう。
会社情報
- 会社名
-
株式会社 TriOrb
- 住所
- 福岡県北九州市小倉北区浅野3丁目8-1AIMビル6階
- 電話番号
-
050-8882-3182