連携する協同組合が生み出す新たな医療・福祉の未来とは

2025年、国連が定めた国際協同組合年に向けて、日本の協同組合は社会的課題に積極的に取り組んでいます。その一環として、2025国際協同組合年全国実行委員会が主催する連続シンポジウムが開催され、9回目のテーマは「暮らしを支える医療・福祉」です。このシンポジウムは、医療や福祉の現場での取り組みや成功事例を共有し、協同組合の役割を再確認する良い機会となるでしょう。

シンポジウムの概要

本シンポジウムは、2025年12月13日（土）にオンライン形式で開催されます。参加費は無料で、誰でも参加できます。このイベントでは、特別報告や事例報告が行われ、地域に根付いた協同組合が医療と福祉の分野でどのように貢献しているのかが具体的に示されます。また、登壇者たちによるパネルディスカッションも実施され、様々な視点から意見が交わされます。

特別報告と事例報告

シンポジウムのメインプログラムの中で、特に注目されるのが、公益財団法人さわやか福祉財団の理事長、清水肇子氏による「助け合いの地域づくりを共に～誰もが自分を生かして幸せに暮らせる社会をつくろう～」という特別報告です。この講演では、地域社会での助け合いの重要性が説かれます。

さらに、一般社団法人日本農福連携協会の皆川芳嗣氏が「ノウフクは日本を世界を救うか？」というテーマで報告し、農業と福祉の結びつきについての洞察を提供します。この分野での具体的な取り組みが、社会全体をどう支え、未来にどうつながるのかが議論されるでしょう。

これに加え、福井県民生活協同組合や愛媛医療生活協同組合などからの事例報告が行われ、実際の取組や協同の実践が紹介されます。これらの情報は、参加者が自らの地域での取り組みを考える上で、貴重な指針となるでしょう。

地域共生社会への意識

日本は急速な高齢化社会に直面しています。この背景において、医療や福祉のサービスがどのように地域社会を支えているのかが鍵となります。特に、地域の担い手不足は深刻であり、協同組合の力が求められています。本シンポジウムでは、地域共生社会を実現するための協同組合の役割について、多面的な視点から議論を深めます。