ABWオフィスの移動分析
2026-07-03 13:29:58

ABWオフィスにおける移動と生産性分析の新たな知見

はじめに


昨今、多様化する働き方に伴い、企業は生産性向上に向けた施策を模索しています。株式会社イトーキと松尾研究所が行った新たな研究によれば、ABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)オフィスにおける従業員の移動と生産性との関係が職種によって異なることが示されています。本記事では、彼らの研究成果を通じて、オフィスの運用設計についての示唆を探ります。

研究の背景


労働力人口の減少や競争の激化により、企業にとって生産性の向上は不可欠な課題となっています。特に、ハイブリッドワークの導入が進む中で、働く場所やスタイルが多様化しているため、何が生産性を向上させるのかを理解することが難しくなっています。本研究は、これを解明する目的で始まりました。

研究の方法


本研究は、2025年12月の1か月間にわたり、イトーキ本社で働く従業員945名の行動データをBLEビーコンを用いて取得しました。分析対象とした指標には、移動回数、移動距離、能動的な移動の回数、滞在場所の偏りなどがあります。そして、これらの行動指標と生産性関連指標との相関を職種別に分析しました。

主な研究結果


1. 職種による移動の影響


研究結果において、管理業務では移動回数が生産性と負の相関を持っていました。つまり、頻繁な移動が集中力を妨げていた可能性があります。一方、設計・開発・企画、営業・サービス職種では生産性との関連性は見られませんでした。

2. 移動距離と生産性の関係


データ分析により、長距離の移動をする従業員は生産性が高くなる傾向があることが分かりました。この結果は、異なる部門との連携を示す指標となることが考えられます。広いオフィス環境では、移動の活発さが生産性に寄与する可能性があります。

3. 能動的移動の重要性


能動的な移動、つまり自らの業務に応じた場所選択は、生産性向上に寄与することが示されました。従業員が会議に伴う受け身の移動を避けて自分の業務に合わせて移動することで、生産性が上がるという結果が現れました。

4. 移動の設計が生産性を左右


研究の結果、ABWオフィスでは、一律的に移動を促したり出社を強いるのではなく、業務に応じた能動的な場所選択を奨励することが生産性の向上につながることが明らかになりました。これは、オフィス運用設計において重要な示唆です。

研究の位置づけと今後の展望


本研究は、オフィス環境の改善を通じた生産性向上を目指す取り組みの一環として位置付けられています。イトーキは、取得したデータを用いてオフィス運用の改善を継続的に進め、今後は他の要因も含めた分析を拡張する予定です。特に、AIやデータ分析を駆使してオフィス運用の自動改善や柔軟な提案に向けた基盤を構築することを目指しています。

結論


ABWオフィスにおける移動と生産性の関係を職種別に分析したこの研究は、企業が今後のオフィス設計や働き方の改革において重要な視点を提供しています。働き方が変わり続ける中、労働環境の最適化は避けて通れない課題であることが改めて浮き彫りになりました。


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会社情報

会社名
株式会社イトーキ
住所
東京都中央区日本橋2-5-1
電話番号

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