新しい形の環境保全イベント「スポTORI in 桂湖」
2025年10月25日、富山県南砺市の桂湖にて、外来生物であるオオキンケイギクの駆除活動をスポーツとして楽しむイベント「スポTORI in 桂湖(外来生物オオキンケイギク ZERO 大作戦!)」が初めて開催されました。このイベントは、地域の問題解決に向けた市民活動を推進する五箇山自然文化研究会により主催され、8チーム・28名の市民が参加し、合計で52kgのオオキンケイギクを取り除くことに成功しました。
スポーツとしての草取り活動
「スポTORI」と呼ばれるこの取り組みは、外来生物を取り除く活動を競技化し、楽しみながら環境保全に貢献することが目的です。参加者は事前に公募され、チームごとにオオキンケイギクの駆除に挑戦しました。この日の競技は、約1時間にわたって行われ、前半30分は「規定部門」として、指定されたエリア内での除去技術を競い、後半の30分は「フリー部門」として自由にエリアを移動しながら除去活動が行われました。
この競技は、ただ数量を争うだけでなく、除去の質も評価されるため、参加者は「美しく・正確に」オオキンケイギクを取り除く技術を競いました。規定部門の評価基準には、分類の正確性やとり残しの少なさ、根からの除去、土の乱れを気にすることなどが含まれ、参加者たちは真剣に取り組みました。
家族での参加が交流を深める
大会には南砺市を中心に、近隣の高岡市戸出町からも多くの参加者が集まり、地域を超えた交流の場となりました。また、親子での参加も多く、子どもたちが元気に外来生物の駆除活動に挑む姿が印象的でした。天候に恵まれなかったものの、参加者は集中力を保ち、競技を楽しむことができました。
今回の大会では、海外からの参加者もあり、インターナショナルな雰囲気も感じられました。規定部門での「質」とフリー部門での「量」を競う形式により、最後は52kgのオオキンケイギクを除去することに成功し、参加者からは新たな体験への高い評価が寄せられました。
大会の成功と今後の展開
上位入賞チームは以下の通りです:
- - 優勝:じょうほうチーム(12.60kg 191.0点)
- - 準優勝:宝引荘元乙女の会(8.74kg 157.4点)
- - 第3位:ウルトラピカピカハンターズ(6.47kg 134.7点)
また、競技開始前には、特定非営利活動法人 環白山保護利用管理協会の稲葉理事による、オオキンケイギクの特性や駆除方法のレクチャーも行われました。大会の参加者への報酬として、地元の特産品や野菜などが贈呈され、地域の魅力を再発見する機会ともなりました。
今回の「スポTORI in 桂湖」をモデルに、他の地域でも同様の活動を広げて行くことが期待されています。外来生物の除去活動を楽しくし、地域の交流や教育、観光を結びつけた新たな形の環境保全活動としての展望が持たれています。
桂湖の魅力
桂湖(かつらこ)は、南砺市の五箇山地域に位置する美しいダム湖で、白山国立公園に近接する自然豊かなエリアです。湖周辺にはキャンプ場やコテージがあり、カヌーやボート体験、釣り、バーベキューなどのアウトドアアクティビティが楽しめます。特にボート競技の合宿地としても利用され、多くの大学ボート部が訪れる人気スポットです。森林と湖の静けさが織りなす素晴らしい場所で、今後も多くの人々に親しまれることでしょう。
本件に関するお問い合わせは、特定非営利活動法人 グリーンメーカーまでお気軽にご連絡ください。