ゴルフダイジェストオンライン、生成AIで口コミ要約機能を導入しCVR向上を達成

ゴルフダイジェストオンライン、SNS口コミ要約機能導入

近年、テクノロジーの進化により、さまざまなサービスが向上しています。中でも、ゴルフ業界における最新の動向として株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン（以下GDO）が導入した生成AIによる口コミの自動要約機能が注目されています。この機能は、市場におけるゴルフ場選びを一層スムーズにするための画期的な取り組みです。

1. 背景：膨大な口コミへの対応

GDOの運営するゴルフ場予約サイトには、現在1,900以上のゴルフコースが登録されています。それに伴い、各コースには多くのユーザーから口コミが寄せられており、一部のコースでは数千件に上るアクティブな意見が投稿されています。これにより、利用者は目的のゴルフ場を選定するアイデアを得る一方で、膨大な情報量に圧倒され、必要な情報を迅速に見つけることが難しくなっていました。これが、ユーザーの意思決定に遅れを生じさせ、予約の離脱に繋がるという問題に発展していました。

2. 取り組み：生成AIを使った口コミ要約

こうした課題に対処するため、株式会社ディレクタスとGDOは共同で生成AIを利用した口コミ自動要約システムを開発しました。このシステムは、数多くの口コミをキーワードごとに分類・解析し、それぞれのユーザーが求める情報を的確に短時間で提示します。具体的には、「アクセス」「コース難易度」「設備の充実度」といった一般的に注目されやすいキーワードに基づいて口コミを要約し、ユーザーの利便性を向上させています。

例えば「アップダウン」というキーワードを選択すると、以下のような具体的な口コミ要約が表示されます。

「このゴルフ場のアップダウンは比較的穏やかです」

「フェアウェイは狭めで、刻んで攻める必要がある」

さらに「アクセス」に関連する要約としては、「インターチェンジから近く、アクアラインを利用すれば横浜から1時間以内」のような具体的な情報も提供されており、ユーザーが必要とする情報を一目で得ることが可能となります。

3. 成果：CVRの向上と滞在時間の増加

この自動要約機能を実装した後、ABテストを行った結果、コンバージョン率（CVR）は地域によって異なるものの、PC版では0.10ポイント、スマートフォン版では驚くことに0.26ポイントも向上しました。また、平均滞在時間もPC版で1分7秒、スマートフォン版で26秒増加したことが確認されました。これらの指標はすべてプラスの結果を示し、ユーザー体験の質の向上がビジネス成果にも寄与することが分かりました。

4. 今後の展望：機能の最適化と連携

生成AIによる口コミ要約機能は現在ベータ版として運用されていますが、今後はさらに要約精度の向上や表示方法の最適化が計画されています。ディレクタスはGDOと力を合わせ、今後もユーザーにとって使いやすく選びやすいゴルフ場選定のサポートを行っていくことを表明しており、今後の展開がますます期待されています。

5. 株式会社ディレクタスのプロフィール

長年にわたりデジタル領域でのマーケティング支援を行ってきた株式会社ディレクタスは、顧客データを活用した各種マーケティング活動のサポートを続けています。顧客に対し、各種ツールの活用、企画立案、コンテンツ制作などのサービスを提供しています。

この新たな技術が、高まるユーザーの期待に応え、ゴルフ業界をより活性化させることを願っています。