医療DXの未来を築くヘンリーの挑戦
株式会社ヘンリーは、社会の抱える課題解決を使命として、医療業界を対象にしたクラウド型電子カルテ・レセプトコンピューター「Henry」の開発を手がけています。最近、同社は7.3億円の資金調達を成功させ、この資金を用いてさらなる事業の拡大と機能開発を目指します。
医療分野の現状とヘンリーの役割
医療業界においては、デジタル化の進展が求められる中、実際には電子カルテの導入率は約50%にとどまっており、特に200床未満の中小病院においてはその数字は49%と低迷しています。これは、国民皆保険制度と診療報酬制度という複雑なシステムが影響しており、業務の合理化を阻んでいます。多くの医療施設で使われているシステムは、20年以上前の技術に依存しており、現代のニーズに十分応えられていないのが現状です。
ヘンリーはこの状況を打開するべく、クラウド型システムの提案に着手。「Henry」は、医療現場の要求に応える革新的なツールとして注目されています。これにより、より迅速で効率的なデータ管理が実現し、業務改善に貢献しています。
資金調達の具体的な目標
今回の資金調達は、主に中小病院向けの電子カルテ及びレセコンシステムのさらなる機能開発と販売体制の強化に充当される予定です。具体的には、採用活動の強化により、エンジニアチームを増強し、医療業界の複雑な要求に応えるプロダクトを迅速に提供できる体制を整えます。現時点でチームは26名で構成されており、新たにエンジニアやビジネスリーダーを迎えることで、社内の能力向上を図る予定です。
投資家の信頼を受けるヘンリー
投資家からの高い評価も、ヘンリーの成長の大きな要因です。グロービス・キャピタル・パートナーズの福島氏は、ヘンリーの誠実な取り組みと価値あるプロダクトの開発を評価し、未来の医療基盤の構築に期待を寄せています。また、フェムトパートナーズの山田氏も、現状の成長に付随した市場優位の獲得を信じており、ヘンリーの成功に期待を抱いています。
今後の展望
ヘンリーは、今後も「より良いセカイを創る」という理念のもと、医療業界のデジタル化を推進し続ける予定です。未来にはより多くの医療機関で「Henry」が導入され、業務の効率化が進むことが期待されます。これにより、日本の医療環境が大きく変わることが予測されますが、ヘンリーはその中心的な役割を果たすことを目指しています。
会社概要
- - 社名: 株式会社ヘンリー
- - 代表者: 逆瀬川 光人、林 太郎
- - 設立: 2018年5月
- - 事業内容: クラウド型電子カルテ/レセプト会計システム「Henry」の開発・販売及びコンサルティング事業
- - 公式サイト
このように、ヘンリーは医療業界のデジタル化を促進し、持続可能な医療経済の実現に向けて、着実な一歩を踏み出しています。