職場の居場所感とは
2025-03-19 13:30:15

職場における「居場所感」が働き方に与える影響を探る

職場における「居場所感」が働き方に与える影響を探る



この現代において、働き方の変化が進んでいます。リモートワークの普及や雇用の流動化が進む中で、職場環境や人間関係の重要性が見直されています。今回は、株式会社JTBコミュニケーションデザイン(JCD)が実施した「職場における心理的居場所感」に関する調査の結果に基づき、働く人々が職場で感じる居心地やその影響について考察します。

調査の背景と目的



JCDワーク・モチベーション研究所は、筑波大学の心理学者、中村准子氏との共同研究を通じて、企業内での「心理的居場所感」がワーク・エンゲージメントや職務満足度にどう影響するかを探求しました。この調査では、519人の働く人々を対象に、役職や勤続年数、年代別の心情を分析しました。

「心理的居場所感」の構成要因



調査結果によると、心理的居場所感は「役割感」「安心感」「本来感」という三つの要因から成り立っていることが明らかになりました。これらは具体的に以下のように定義されています。

  • - 役割感:他者に頼られたり、必要とされていると感じること
  • - 安心感:心地よさを感じられる職場環境
  • - 本来感:自分を見失わずに居られること

調査データによると、役割感の得点が3.6点と他の2要因よりも高い結果が出ました。これは、自分の仕事に対する意義を強く感じていることを意味します。

職種や勤続年数による違い



続いて、役職による違いが見られました。特に一般社員は役職者よりも心理的居場所感が低い傾向にあります。また、勤続年数が20年以上の従業員は居場所感が高いことも分かりました。興味深いことに、30代女性一般社員は役割感や本来感が低いという結果が出ており、中年期においてこの感覚が低下する可能性が示唆されました。

心理的居場所感がもたらす相関関係



調査では、心理的居場所感とワーク・エンゲージメントが関連していることが確認されました。モチベーションが高いほど、役割感や安心感も高まる傾向がありました。この現象は「モチベーション伝播」と呼ばれ、周囲の人間のやる気が自分にも影響を与えることを示しています。

環境要因の役割



具体的な職場環境要因についても言及する必要があります。役割の明確化や自己の存在意義を感じることが「役割感」を向上させ、また職場の多様性や上司とのコミュニケーションが「安心感」に寄与することがわかりました。これらの要因を整えることで、従業員の心理的居場所感が高まり、結果的に働く意欲を刺激することにつながります。

提言と今後の展望



本調査の結果をもとに、企業にはいくつかの提言があります。まず、役割感を高めるためには役職の明確化とともに、自分の価値を実感できる環境作りが重要です。また、多様性を尊重する職場文化や価値観の一致を感じられる環境の整備が求められています。さらに、フレックスタイム制度や子育て支援の制度も、心理的居場所感を高める要因であることが分かりました。

今後、企業はこれらを踏まえ、人々が生き生きと働ける環境を整えることが求められるでしょう。特に30代女性一般社員に対しては、特別な配慮が必要であると言えるでしょう。心理的居場所感の向上が企業全体のパフォーマンス向上にもつながることから、組織全体の成長に向けて取り組むことが重要です。


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会社情報

会社名
株式会社JTBコミュニケーションデザイン
住所
東京都港区芝3-23-1 セレスティン芝三井ビルディング 12階
電話番号
03-5657-0600

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